未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

2021-01-01から1年間の記事一覧

人類史上最悪の殺人犯は毛沢東である

毛沢東は世代が新しい人ほど悪いイメージが強いのではないでしょうか。タイトルは、最近のネットでよく見る言葉です。40代の私だと、最初に見た時は「スターリンの方が多いだろう」という感想をどうしても持ってしまいました。 第二次大戦中、戦後世代の日本…

救急搬送した高齢者とそうでない高齢者での生命予後のデータを出してほしい

在宅でできる治療と入院でできる治療に差がないのに、病院に搬送したがる訪問診療医がいます。私に言わせれば、藪医者です。 こんな奴がいるから、本人が望んでいるはずの在宅死が日本では増えないのでしょう。こんな奴がいるから、日本は無駄な医療費が増え…

令和になったのに日本が昭和の亡霊に憑りつかれている理由を端的に表現する

「日本が(高度)経済成長している時にはうまくいっていたが、今後はこれだとうまくいかない」という言葉は、50年は言われ続けています。少なく見積もっても30年間は日本中で叫ばれています。 いくら「変化のスピードが恐ろしく遅い時代」とはいえ、人の一生…

「人口減が地方を強くする」は「地方創生大全」よりも読むべきである

「人口減が地方を強くする」(藤波匠著、日経プレミアシリーズ)は名著でした。間違ったことはなに一つ書かれていないのではないでしょうか。なにかと批判的な私がそう思ってしまうほど、的を射た意見しか載っていません。 タイトルから「地方で成功した稀な…

ベーシックインカムの賛否は現在のバカ発見器である

ベーシックインカムが社会のためになると主張する人はバカか、嘘をついています。10年後か50年後か分かりませんが、「2020年前後にベーシックインカム導入が社会のためになると信じていたバカがいる」と笑い話になると私は確信します。断定しますが、ベーシ…

粉ミルクを熱湯で溶かす表示を今すぐ止めてほしい

今、日本中の多くの赤ちゃんが熱湯のミルクを飲んでいる事実を粉ミルクの製造会社は知っているのでしょうか。残念ながら、そのうちの一人が私の家の0才児です。もちろん、WHOのガイドラインでは「必ず湯冷まししてから」と書いていることは知っています。し…

日野行介や高田昌幸による日本のための報道を知らない国民たち

「県民健康管理調査の闇」(日野行介著、岩波新書)、「被災者支援政策の欺瞞」(日野行介著、岩波新書)、「除染と国家」(日野行介著、集英社新書)を読みました。日野行介という素晴らしい記者を知らなかった自分を恥じると同時に、日野の報道が日本で広…

日本で女性があまり社会進出していない最大の理由

日本の結婚社会学の第一人者と私が考えている山田昌弘の「結婚不要論」(山田昌弘著、朝日新書)からの引用です。 欧米では、男女とも経済的に自立して他人には頼らない。日本で一般的な夫が妻に稼いだお金を全部渡すというのは、あり得ないことなのです。 …

「結婚や子作りに国家が介入すべきでない」への反論

「結婚や子作りに国家が介入すべきでない」という意見があります。結婚や子作りは究極の私的領域であると信じている人にとってはこの意見は当たり前すぎて、議論の余地がない、とまで思っていたりします。 しかし、個人所有の土地、財産に関しても税金や規制…

LGBTはよくてロリコンはダメな理由が分からない

朝日新聞など「人権派」はLGBTをとにかく擁護したがります。村上春樹の「ノルウェイの森」は「同性愛が悪である」とろくに考察もされず決めていたのに、ベストセラーになっていました。やはり30年も前に出版された「ノルウェイの森」など、昔の価値観の小説…

ネットは社会を分断しないが、ネットの議論は分断しがちな理由

前回の記事の続きです。 「ネットは社会を分断しない」(田中辰雄、浜屋敏著、角川新書)では、個人の保守とリベラル度合いを次の10個の質問に対して「強く賛成(-3)」「賛成(-2)」「やや賛成(-1)」「どちらでもない(0)」「やや反対(1)」「反対(2)」「強く…

ネットが生んだ自由と民主主義の矛盾

40代以上の方なら覚えているでしょうが、インターネットの草創期、ネットは政治を良くすると期待されていました。多様な人々が時間と空間を越えてコミュニケーションし、相互理解を進めることができるからです。争いごとは無知と誤解から生じることが多いの…

酒鬼薔薇事件の犯人の医療少年院矯正のひどさ

刑事司法制度から考えると、酒鬼薔薇事件の犯人は間違いなく更生したと断定している論文があります。日本の法律では、刑期満了後10 年を経過すれば 「前科抹消」 手続きがされ、犯罪人名簿からも抹消され資格制限はすべて解除されるそうです。酒鬼薔薇事件の犯…

酒鬼薔薇事件の犯人の母は犯行に気づいていたのではないか

犯人も犯人の両親も「犯人逮捕は両親にとって寝耳に水だった」と自著で述べています。犯人は「母が犯行に全く気づいていなかったので、おかしかった」と警察に言って、その発言を知った母はショックを受けたそうです。 一方、犯人と犯人の両親以外が書いた本…

酒鬼薔薇事件の犯人の両親の罪

酒鬼薔薇事件について書かれた多くの本に、犯人の小学校3年生時の作文「お母さんなしで生きてきた犬」と「まかいの大ま王」が出てきます。これらを読んで、精神鑑定をした医師を含めて多くの人が「母親の厳しい躾によって犯人の異常性格ができあがり、さらに…

酒鬼薔薇事件は不良文化によって起こされた

酒鬼薔薇事件の犯人は猫や人を殺すことで性的興奮を覚えるサディストで、反社会性パーソナリティ障害、いわゆるサイコパスでした。こういった性癖および性格を持つ者は稀であり、また、異常性格でなければ酒鬼薔薇事件はあそこまで凶悪にならなかったのも事…

酒鬼薔薇事件を大きく扱う屈辱

二人の殺人事件であるのに、現在にいたるまで、酒鬼薔薇事件は日本社会で極めて有名です。二人以上の殺人事件など毎年のように起こっていますが、この事件が別格で有名になったのは、犯人も「絶歌」(元少年A著、太田出版)で認めているように、その犯行声明…

なぜ加藤智大は自殺ではなく殺人事件を起こしたのか

ネットで調べてみたところ、ほとんど(あるいは全く)考察されていない問題のようなので、あえてこのブログで考察してみます。 前回の記事にも書いたように、事件の2年前、2006年8月にも加藤は事件時と同じ状況になっていました。借金に追われ、仕事を辞めて…

「秋葉原通り魔事件の犯人の母の罪は取り返しがつかないものだったのか」また「犯人に彼女がいれば秋葉原通り魔事件は起こらなかったのか」

前回の記事の続きです。 秋葉原通り魔事件が起こった直後、犯人である加藤智大の両親へのテレビインタビューが行われています。今でもyou tubeで観ることができますが、最初から泣いていてインタビューに全く答えてられなかった母は、「親の責任」について問…

秋葉原通り魔事件はどうすれば防げたのか

このブログで何度か書いていることですが、凶悪犯罪者の本を読むと、私は自分との共通点をよく見つけてしまうのですが、とりわけ加藤と私の共通点は多いです。母の教育が厳しすぎたこと、長男であること、弟よりも長男に厳しくしたことを親ですら認めている…

日本人は集団主義ではなく身内主義

1987年9月に後に重症心身障碍者と診断される娘を出産した母の「殺す親 殺される親」(児玉真美著、生活書院)からの抜粋です。 その小児科医は横柄な態度で、椅子にふんぞり返り、児玉が挨拶しても、返事もしませんでした。児玉の娘の脳波記録用紙を見て、「…

愛情と友情を比べないでもらえないでしょうか

バンクーバーで留学中のことだ。会話相手は私と同じく語学留学に来ている日本人女性である。私の移動時間の節約術に相手が感心したので、さらに時間効率について語った。 私「僕がルームシェアよりもホームステイを選択しているのは、食料を買う時間と食事を…

一夫多妻を禁止するのは大多数の男性のためである

「結婚制度が社会に必要な理由」の捕捉記事になります。 世界史上、一夫多妻の存在する社会は多くありますが、一妻多夫の存在する社会はほとんどありません。なぜかを考えた人はいるでしょうか。 一番大きい理由は、やはり男性は同時に複数の女性を妊娠させ…

真犯人よりも私を罰した者を恨む

もし自分が犯してもない殺人で有罪になったとして、真犯人が名乗り出たとしたら、その真犯人に対してどう思いますか。 「ぶっ殺したい!」 それが普通の反応ではないでしょうか。しかし、「冤罪の軌跡」(井上安正著、新潮新書)によると、弘前大学教授夫人…

無実の人を国家権力によって殺害した可能性がある

飯塚女児殺害事件は冤罪の可能性が高いです。日本の冤罪事件で多発する以下の要因が揃っているからです。 1,警察が見込み捜査をしていた 2,マスコミも見込み捜査が正しいとの前提で報道していた 3,足利事件で間違ったDNA鑑定した同一のメンバーがこの…

拷問王の紅林麻雄を教祖にしてしまった日本

現在のwikipediaで拷問王として載っている紅林麻雄は検事総長賞など500もの表彰を受け、その全盛期には「国警の星」などと激賞されていました。当時から紅林は「証拠などなく勘で犯人だと分かった」とあってはならない理由で犯人を特定していたことを堂々と…

でっちあげ血液鑑定人の古畑種基

戦後の冤罪事件を調べたことのある人なら、古畑種基と次の記事で紹介する紅林麻雄は嫌でも記憶に残るでしょう。 日本の冤罪事件がどれほどあるか私は知りませんが、世間で知られるほどの冤罪事件になれば明治から数えても100に満たないでしょう。そのうち一…

狭山事件の非合理的な結論

前回の記事の続きです。 石川一雄は弁護士を全く信用せず、一方で、「10年で出す」と嘘をついた長谷部警部を信用していました。にわかに信じられないことですが、一審で死刑判決が出ても、長谷部警部からの手紙が来ていたせいか(もちろんその手紙には裁判の…

狭山事件での警察の許されざる嘘

これまでの記事にも書いたように、日本の冤罪事件は、容疑者の自白が異常に重視されて生まれているものが少なくありません。しかも、その自白が、検察や警察による身体的、精神的虐待によって生じていたりします。狭山事件では身体的および精神的虐待だけで…

反省していた犯罪者を開き直らせた検察の不正義

前回の記事の続きです。 熊谷男女4人殺傷事件の尾形が裁判後に開き直った最大の理由は、警察や検察や裁判官の不正義です。 「日本では自白が作られる」に示した通り、本当に残念ですが、日本の検察は調書を捜査側の好きなように作成します。この事件で、尾形…