未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

令和になったのに日本が昭和の亡霊に憑りつかれている理由を端的に表現する

「日本が(高度)経済成長している時にはうまくいっていたが、今後はこれだとうまくいかない」という言葉は、50年は言われ続けています。少なく見積もっても30年間は日本中で叫ばれています。

いくら「変化のスピードが恐ろしく遅い時代」とはいえ、人の一生を考えると、50年間あるいは30年間が短い期間のはずがありません。政策を大転換する機会は何度もありました。多くの政治家は「このままでは日本がとんでもないことになる」と分かっていながら、大改革を実行できずに今に至っています。

この失敗について「構造的な問題がある」といった意味不明な表現で済ます人たちもいます。確かに、政治、法律、文化、教育、報道など、あらゆる面が複合的に関係しているのは間違いありません。ただし、日本が負けると分かっている太平洋戦争に突き進んでいったのは「死んでいった多くの日本の先人たちによって手に入れた領土を手放す勇気がなかったから」と簡潔に表現できるように、上記のような大改革を実行できなかったのも「既得権益者を見捨てる勇気がなかったから」と端的に表現できるのではないでしょうか。