未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

日本建国神話は崇高さや偉大さと矛盾する

水戸学、および明治維新から第二次大戦敗戦までの政府は日本の崇高さや偉大さを誇っていました。 しかし、古事記にみられる日本建国神話から、「日本は崇高で偉大だ」と導くのはかなり無理があります。 神道は他の多くの多神教同様、それぞれの神が個性豊か…

日本神話で絶対不可侵の正義は天皇ではなく楠木正成

前回の記事の続きです。 「楠木正成忠君神話の矛盾を気にしない日本人」に書いたことは間違いでした。徳川光圀などの日本史をある程度研究した人は、やはり現天皇家と敵対した南朝側の楠木正成を称賛することに矛盾を感じていました。 そもそも天皇家が二つ…

日本の国粋主義の源流

「尊皇攘夷」(片山杜秀著、新潮選書)を読んで、日本の国粋主義の源流の一つに徳川光圀、つまり水戸黄門がいると分かりました。 幕末に盛んになった尊皇攘夷思想は、徳川光圀が創り上げた水戸学をほぼ踏襲しています。たとえば、「楠木正成忠君神話の矛盾を…

なぜ大躍進政策より文化大革命の評判が悪いのか

「中国共産党の歴史」(高橋伸夫著、慶應義塾大学出版会)は興味深い本でした。 ほとんどの歴史書で統計的に短く扱われている大躍進政策について、最新の研究結果を含めて、詳しく書いています。地域によって、餓死者数はかなりの差があるようです。 この大…

なんの罪もない被害者などこの世に存在しない

犯罪被害者家族と犯罪加害者家族が守られる制度が社会に必要でしょう。現在、世界的に見ても両者の救済制度はそれほど整っているわけではありませんが、「なぜ光市母子殺害事件裁判は死刑となったのか」にも書いたように、日本では2004年に犯罪被害者等基本…

大学病院でも見捨てられた末期がん患者が治る奇跡の科学的説明

稀に医療者でも知らない人がいますが、生存率が医学的に0%の末期癌と診断され、「もう医療でできることはありません」と医師にはっきり言われたのに、なぜか癌がなくなってしまう人はいます。 末期癌と診断されて、場合によっては通院しなくてもいいとまで医…

和歌山毒物カレー事件は冤罪だが林眞須美は一生社会に出るべきでない

多くの方が指摘しているように、和歌山毒物カレー事件は冤罪の可能性が高いでしょう。飯塚女児殺害事件の記事でも書いた日本の冤罪事件の4つの特徴が全て満たされています。 1,警察が見込み捜査をしていた 2,マスコミも見込み捜査が正しいとの前提で報…

政治と国民の精神的発達の重要性

前回の記事に書いたように、21世紀中に、世界中の多くの国に産業革命の恩恵が行き渡り、多くの国で同じように豊かな生活ができるようになるでしょう。そうなると、生まれた国による不平等が小さくなり、人類がその理想郷に近づくことになります。 とはいえ、…