政治
「なぜ能力と意思も高い石丸伸二が日本の総理大臣になれないのか?」と私が聞かれたら、「日本では自民党が強すぎるから」あるいは「日本では自民党の長期独裁政権が続きすぎて、保守的な日本でそれを崩すことは不可能に近いから」と答えます。 そんなことを…
石丸が暗殺でもされない限り、タイトルは99%実現するはずです。なぜか誰も書かないみたいなので、ここで私が断言しておきます。 東京を変えるということなので、もちろん、石丸は都知事に必ずなります。3年後の都知事選でも、石丸が勝つんじゃないですか。小…
マルクスはお金の価値は本質的に労働にある、と考えていました。だから、単にお金を出しただけの資本家の利益(取り分)は「余剰価値」と見なし、「本来存在しないもの」もしくは「存在すべきでないもの」と否定しました。なぜなら、余剰価値は労働の対価で…
昨日の記事「情報革命とシンギュラリティ」では映画「プラットフォーム」しか書いていませんが、その他の素晴らしいyou tube動画を観ていなければ、特に「令和の虎」を観ていなかったら、さすがに「21世紀の知性、教養、芸術を楽しめる人は、20世紀までの知…
日本の郵便局問題を全て語ろうとしたら、何百ページ必要になるか分かりません。それこそ「ソ連の共産主義はなぜ失敗したのか」と似ている点が多いです。とはいえ、日本の郵便局問題の大きさは、ソ連共産党の問題の大きさの1万分の1か100万分の1くらいでしょ…
2005年の夏なので、私が27才の時です。小泉劇場の最高潮、郵政選挙が行われていました。 改革政治家の小泉が人生をかけた「改革の本丸」である郵政民営化を強行したのです。しかし、郵政民営化法案は衆議院で可決されたものの、参議院で否決されます。ブチ切…
全国では全く無名でしょうが、愛知県には日本を代表する天才ラジオパーソナリティ荒戸完(あらとかん)がいます。ZIP-FMでMORNING BOOOOOOSTという変な名前のラジオ番組のナビゲーター(司会)を月曜日から金曜日までの毎日、朝6時から9時まで務めています…
私みたいに財政にある程度の知識のある方なら、財務省がよく出す「ワニの口」のグラフは何度も見たことがあるでしょう。 財政問題ワニの口 コロナ禍を理由に、財政出動が狂気の沙汰まで膨大した後のグラフを見て、「ワニの口に、ついに角まで生えた」と財務…
大方の予想通りに6月3日の大統領選では李在明が勝って、私が日本の片隅で万歳三唱することもありませんでした。私に不当な処分を与えた悪徳公務員どもは、ほくそ笑んでいることでしょう。 「尹錫悦は世界史上最高の政治家かもしれない」と「韓国に追いつけ、…
「韓国が日本より豊かになる」に書いたように、韓国は21世紀に入る頃(実際にはそのだいぶ前から)には国民の知性と倫理観で日本を追い抜いていました。その記事にも書いてある通り、「国家の富は国民の道徳と教養によって決まる」と私は20年ほど前から考え…
さいたま市議会議員の吉田一郎を知っているでしょうか。2007年からの市議で、正論を直球で話す議員としてyou tubeの人気者です。私もこの1週間ほどで、始めて知りました。 「首をつって死ね」「ブルジョア障害者」「この議案に賛成する議員はペテン師だ」と…
2024年12月3日の戒厳令以後の韓国政治の混乱について、日本の知識人による次のような批判をネットで見つけました。 「韓国は戒厳令ばかり出していた歴史がある」→それは軍政時代の話です。韓国が民政に移行して、もう37年もたっています。この批判はこじつけ…
2024年12月3日の韓国戒厳令は世界に衝撃を与えました。 その意味を十分理解している人は、当時、戒厳令を出した尹錫悦大統領を含め、誰もいませんでした。 戒厳令が出た当初は「韓国でも訳が分からない」という情報しか入ってきませんでした。 事実の確認を…
前回までの記事の続きです。 「政治と政治学のあいだ」(大井赤亥著、青土社)にはまだ書かれていないことがあります。「なぜ著者が2021年の衆院選で野党候補一本化に成功したのか」の問題です。 その一つ前の2017年の衆院選でも、その一つ後の2024年の衆院…
前回の記事の続きです。 「政治と政治学のあいだ」(大井赤亥著、青土社)からの記述です。 「分かっていたことではあるが、大学というのは、注意深く選別された人たちが集まる極めて特殊なコミュニティである」「しかし、選挙に身を投じた途端、上下左右に…
「現在の株高がバブルであると警報を発しない経済学者は社会に不要です」で昨今の株式バブルでさえ理解していない経済学者を批判したので、この記事で民主選挙で惨敗した政治学者を批判しておきます。既に「政治学者の選挙体験記」の記事で批判しているので…
2025年4月現在、トランプ大統領が就任100日までに、ウクライナ戦争の停戦調停しようと躍起になっています。普通に考えれば停戦は不可能だと思いますが、「なぜ中国は朝鮮戦争に参戦したのか」に書いたように、世界史は政治家の気まぐれで大きく変わってきた…
日本が経済的困窮を脱却するため満州事変を始め、石油が欲しかったので太平洋戦争を始めたことは、よく知られています。歴史上のほぼ全ての戦争と同じく、日本が十分に豊かなら、アジア太平洋戦争など起きませんでした。 ただし、日本の同盟国であったドイツ…
AとBの二つの異なる意見の対立があって、一般的にはAよりBが好ましいと判断されています。ただし、AとBをアウフヘーベンさせたA´という意見はBよりも好ましい場合がよくあります。しかし、固定観念の強い人はA´をAと同一視して、A´はBより劣るとみなすことが…
「莫高窟と日本人」に書いた通り、10年以上前のカナダ留学時に、カナダ人相手に「敦煌」(井上靖著、新潮文庫)の出だしを私は次のように語っていました。 中国の宋の時代、科挙(役人採用試験)の最後に、皇帝自らが試験官となる殿試があり、物語はそこから…
タイトルは「陰謀論」(秦正樹著、中公新書)という本で、統計的に導かれた現代日本の一面です。もう少し具体的にいえば、「自分は普通だ」と考えている人ほど、「政府に都合が悪いことがあると決まって北朝鮮からミサイルが発射されるのは、両政府が実は裏…
孫文といえば、台湾だけでなく中国でも、「国父」として神格化された存在です。しかし、その実像は、中国人はもちろん、台湾人ですら、ろくに知られていません。 「孫文」(深町英夫著、岩波新書)によると、孫文の絶頂期は1912年1月1日の辛亥革命時の臨時大…
「日本が負けるに違いない太平洋戦争を始めた本質的理由、あるいは日本が第二次大戦で負けた本質的原因」などの100年たっても忘れるべきでない事件を論じているのに、1年後には忘れられていい事件を論じたくないのですが、既に「斎藤前兵庫県知事の大逆転勝…
斎藤前兵庫県知事に対する県職員のアンケートには次のような内容がありました。 「知事がイベントや視察に行くときは、個室の控室が必要。控室には鏡も必須」 「牡蠣の養殖場視察には、船室付きの船を用意」 「現場視察には、必ずマスコミを呼べ」 「マスコ…
前回の記事の続きです。 「戦争まで」(加藤陽子著、朝日出版社)には、リットン報告書が出た後でも、日本が国際連盟から脱退しないですむ方法を提案しています。結論から言うと、そんな方法はあるわけがなく、満州事変を起こした時点で、日本にできることは…
「戦争まで」(加藤陽子著、朝日出版社)を読んで、失望しました。 「太平洋戦争と日露戦争の相似」で示したような加藤陽子の道徳観の浅さは相変わらずですが、歴史の本質を見抜く能力の低さにも失望しました。 加藤は「アメリカが強気で出れば日本は戦争し…
前回の記事の続きです。 「それでも、日本人は戦争を選んだ」(加藤陽子著、新潮文庫)では、松岡洋右の造語「満蒙は日本の生命線」の「生命線」とは、山県有朋がシュタインから教わった「利益線」と同義である、と断定しています。 「誰もが不要と認めてい…
「それでも、日本人は戦争を選んだ」(加藤陽子著、新潮文庫)を最後まで読んでみました。この本は現在まで30万部を越えて売れているのですが、序章の著者の道徳観の浅さに失望して、そこから先を読まないまま、数年が過ぎていました。 この本は東大の歴史学…
今朝の朝日新聞の記事の抜粋です。 USスチールは1901年、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーらによって創設された。粗鋼生産量が国内の3分の2を占めた時期もある。社名に「US」を冠し、米国を代表することが運命づけられた企業だった。 時代を画した…
「アメリカに潰された政治家たち」(孫崎亨著、河出文庫)という本があります。「戦後史の正体」(孫崎享著、創元社)の「日本の首相が反米ならアメリカに潰される」説をより詳しくしたものです。 牽強付会(こじつけ)と私も考えますが、本では、ほぼ全ての…