未来社会の道しるべ

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ベーシックインカムの賛否は現在のバカ発見器である

ベーシックインカムが社会のためになると主張する人はバカか、嘘をついています。10年後か50年後か分かりませんが、「2020年前後にベーシックインカム導入が社会のためになると信じていたバカがいる」と笑い話になると私は確信します。断定しますが、ベーシックインカムは、それくらい現実離れした政策です。

3年前に私は「ベーシックインカムよりも人的支援を充実させるべきである」で批判しましたが、ここまで真面目に論じるまでもないほど、ベーシックインカムはひどい政策です。ヨーロッパの高福祉国家が導入を検討していたり、環境政党が支持していたりするので、私も「日本とシステムの違う国家なら導入できるのだろうか」と考えていた時期もありましたが、どこの国でも実現できるわけないバカげた政策です。少し簡単な計算してみると分かりますが、教育も医療も年金も生活保護も全てなくして、国民全員に一定の金をばら撒くだけにしたら、社会がパニックになります。というか、想像できないはずです。それでは、医療費の財源はどうするのか、公立の教育はどこまで自己負担させるのか、電気やガスや水道はどう維持するのか、どの公務員をどれほど残すのか、と細部を調整せざるを得ず、結局、今の仕組みとそう変わらない制度に落ち着くだけです。

現在で「ベーシックインカム支持派ならばバカである」という命題は真だと考えて間違いありません。「ベーシックインカムを導入すべきだ」は「どうすれば世界征服できるのか」と同じくらい、私に言わせれば、まともに考える価値のない政策です。