未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

2022-01-01から1年間の記事一覧

軽い気持ちで介護殺人するバカもいる

NHKスペシャル「私は家族を殺した」という介護殺人をテーマにした番組が2016年に放送されたようです。この番組を私は観ていませんが、同取材班の「母親に、死んでほしい」(NHKスペシャル取材班著、新潮社)という本によると、放送を観た多くの日本人は「共…

内面だけでなく外見も重要である

「相手の気持ちを最優先する日本と道徳を最優先する西洋」とほぼ同じ意見の記事です。 「なぜ外見から内面まで判断してしまうのか」と「ここまで浅い日本人の人間観」で内面重視すべきとの記事を二つ書いたので、あえて、その反対意見の記事も載せておきます…

ホステス文化があるから日本は少子化が進んだ

ホステス文化が世界でどれほど広がっているのか、私はよく知りません。売春が世界中にあることは知っていますが、女が男の隣に座って酒をねだる店は日本以外にもあるのでしょうか。私の知る限り、カナダにはなかったか、少なくとも日本と比べるとカナダはな…

ここまで浅い日本人の人間観

前回の記事でも書きましたが、「連続殺人犯」(小野一光著、文春文庫)を読んで、日本人の浅い人間観に絶望しました。 高橋裕子という2人の夫を殺して、保険金を着服した奴がいます。福田和子同様、甘やかされて育った女です。福田和子と違って美人で家が裕…

なぜ外見から内面まで判断してしまうのか

「言葉は性格である」に書いたように、私は「性格(話し方や所作)」と「内面(自然観や社会観や人間観)」を明確に区別しています。「メラビアンの法則」にあるように、人間は外見や性格に騙されやすいのですが、とりわけ日本人はその傾向が強いです。「連…

軍事小国ロシアとコンピュータ技術

フィンランドがNATOに加盟するとのニュースに接して衝撃を受けました。あれほどロシアを怖がっていた国が、あれほどロシアを刺激しないように金も労力も使っていた国が、ロシアが心底嫌がっているNATO加盟をするとは。大げさな表現になりますが、驚天動地で…

炎上から学べること

「炎上するバカさせるバカ」(中川淳一郎著、小学館新書)は大きいものから小さいものまで100以上のネット炎上事件が紹介されています。しかし、著者は学習能力が低かったのか、次のようなくだらないネットのプチ炎上事件を起こしたと白状しています。 ダイ…

こんな高齢者の戯言を聞いていたら日本は終わりです

朝日新聞に上のようなひどい記事が載りました。私が特に腹立たしかったのは、「金払うから、代行してよ」と言うほどの金持ちでありながら、「弱者」を自称するところです。世界史上に存在しないほどの高齢者天国の日本にいながら、いけしゃあしゃあと弱者な…

福田和子はなぜ15年間も逃亡できたのか

「日本人である前に人間である」に書いた法則、「取材相手に気を遣うあまり、いつの間にか取材相手に取り込まれてしまう」法則が「福田和子事件」(大下英冶著、新風舎文庫)にもあてはまってしまいます。「相手の気持ちを最優先する日本と道徳を最優先する…

楠木正成忠君神話の矛盾を気にしない日本人

もう20年くらい前、皇居前広場を散歩していると、立派な武士の銅像が目に入りました。誰かと思って見てみたら、楠木正成だったので、なんとも言えない違和感に襲われました。現天皇は北朝の子孫なのに、南朝に味方した楠木正成が、現在の皇居前広場に唯一の…

楠木正成神話の批判

楠木正成と聞いて、南北朝時代の武将と正しく答えられる日本人は現在、半数くらいではないでしょうか。歴史上の人物であることは分かったとしても、いつの時代の人物かはよく分からない人も珍しくないはずです。 南北朝時代は、源平合戦、戦国時代と同じく、…

日本でマスクをはずせるのはいつの日か

「新型コロナウイルスで亡くなった日本の小児はゼロである」にも書いたように、私はコロナ自粛当初からマスク着用には反対でした。日本では以前からマスク文化があったせいか、マスクのウイルス感染予防効果を疑ってすらいない人が大多数でしょう。だから、…

あてにならない世界大学ランキング

世の中には簡単に比較できないものが多くあります。人数、面積などは客観性がまだありますが、売上や給与などになると統計基準によって結果が変わってきます。同じような理由で、国家の経済規模を示すGDP(GNPやGNIも同様)にも、問題があることは以前から指…

大学入試改革

「全国共通習熟度順テスト」の捕捉になります。 基礎学力を問うセンター試験と比べると、東大の入試は明らかに難問奇問が多いです。高校までの標準課程を習熟した人たちならまず解けないが、名目上は標準課程の内容だけで解ける問題を出題するので、必然的に…

志布志事件は日本のウォーターゲート事件である

このブログで何度も指摘している通り、日本の警察とマスコミの癒着はひどいです。「日本政治がオープンになるために」に書いたような政治家とマスコミの癒着は有名ですが、警察とマスコミの癒着はあまり知られていないのではないでしょうか。私の知る限り、…

「ルポ児童相談所」を読んで

「ルポ児童相談所」(大久保真紀著、朝日新書)は素晴らしい本でした。これこそ朝日新聞記者がするべき報道です。「マザコン国家ニッポン」で私が批判した朝日新聞Eduはお受験冊子ではなく、こういった恵まれない子どもたちをテーマにした教育冊子にすべきで…

社会福祉士の大切さを認識していない現代

「現在の日本で最も足りていない職種はなんでしょうか?」 人によって上の質問の答えは変わってくるでしょう。介護士、保育士、プログラマー、3K仕事などがまず思いつくでしょうか。 しかし、100年後、あるいは200年後の人が現代を振り返ると、社会福祉士が…

心理士の仕事は社会福祉士がするべきである

日本では長年、臨床心理士という民間資格はあったものの、公認心理士という資格はありませんでした。受験料徴収で税金の足しになるのならともかく、そうでないのなら、公認心理士の資格は不要でしょう。そもそも、心理士という職業が社会に不要だと私は考え…

全ての人は精神疾患を少しは持っている

「私が日本の最も嫌うところ」に書いたように、私の人間観の一番の柱は「人間は皆同じ」です。 だから、どんな人間でも精神疾患を大なり小なり持っていると私は考えています。 たとえば、前回の記事で書いた境界性人格障害を例にとってみます。「相手(主に…

性格は医療で治らない

しばしば誤解されていることですが、人格障害(パーソナリティ障害)は病気かどうか明確でありません。確かに、人格障害の診断基準はあり、病名は公式に使えて、精神療法の保険適応にはなっています。しかし、精神医学では「本当に病気なのか」「医療で対応…

中学受験会場の異常さ

前回までの記事の続きです。 「受験場でお祭り騒ぎする国民」に書いたように、日本では入学試験の日に、校門前に塾関係者が集まり、お祭り騒ぎをする変な文化が定着しています。上の記事にも書いたように、あれを見るたび、戦時中の出征兵士見送りパレードを…

日本で女性が社会進出できない理由の一つ

前回の記事の続きです。 日本は中学受験でエリートになれるかどうかが決まってしまう不公平な国です。私のように地元の公立中学校に無試験で入り、ある程度世の中の仕組みを理解してから目標を持って勉強しても手遅れで、小学生の頃からママの指図通りに塾で…

マザコン国家ニッポン

このブログをよく読めば分かりますが、私が購読しているのは朝日新聞です。朝日新聞には、朝日新聞EduAという別刷りの特別版がたまに入っています。実態は教育新聞というより、お受験新聞であり、最大のテーマは中学受験になります。お受験に力を入れる人た…

一流新聞社記者と私の差

前回までの記事の続きです。 「誰もボクを見ていない」(山寺香著、ポプラ文庫)の著者はこう書いています。 「犯人の少年に社会から救いの手が差し伸べられなかった理由を、もっと単純なものだと想像していた。分かりやすい『悪』があるのだと思っていたの…

日本では親権が強すぎる

前回の記事の続きです。 川口高齢夫婦殺害事件の殺人犯である少年が小学校4年生を修了する時、母は息子の通知表を受け取って、「実家のある川口市に戻る」と学校の先生に伝えました。それは嘘で、実際はさいたま市に引っ越して、母が働いていた店の客の家で…

児童虐待防止法の通告制度は空文化している

17才の少年が祖父母を殺害した川口高齢夫婦殺害事件では、日本の親権が強すぎるために起きた悲劇です。 少年の母はお金があると、ホストクラブやゲームセンターで必ず散財します。お金がなくなると、「お前のせいで金がなくなった」と息子を責めて、息子を通…

生活保護の扶養義務を同一世帯に限定すべきである

「親ガチャ」という言葉があります。どの親に生まれたかで人生が決まってしまう側面が強い日本なら、もっと前から存在していてもいい言葉だったと私は思います。 アジアの国は知りませんが、法制度上、西洋先進国で、日本ほど家族の扶養義務が強い国はありま…

イラク日本人人質事件では家族の態度が最悪だった

2004年4月に起きたイラク日本人人質事件で、家族の態度はひどすぎました。 この事件は、発展途上国支援を重視する左翼と、それを軽視する右翼の対立も絡んでいるので、左翼は人質びいきで、右翼は人質批判になっている傾向があります。しかし、問題の本質は…

「真説毛沢東」の衝撃

毛沢東の記事を書いたので、毛沢東の通説を根底から否定する一般書の「真説毛沢東」(ユン・チアン、ジョン・ハリディ著、講談社+α文庫)を読みました。「マオ誰も知らなかった毛沢東」(ユン・チアン、ジョン・ハリディ著、講談社)の文庫版です。 張作霖…

朝鮮戦争の謎

どうして朝鮮戦争の開戦時にソ連は国連安全保障理事会で拒否権を行使しなかったのでしょうか。この疑問を考えた人は少なくないはずです。私に言わせれば、そう考えない人の方がおかしいです。 もしソ連が拒否権を行使していれば、国連軍が韓国を支援できませ…