「現在の日本で最も足りていない職種はなんでしょうか?」
人によって上の質問の答えは変わってくるでしょう。介護士、保育士、プログラマー、3K仕事などがまず思いつくでしょうか。
しかし、100年後、あるいは200年後の人が現代を振り返ると、社会福祉士が圧倒的に不足していると考えるに違いありません。未来の世界では、社会福祉士は現代の10倍あるいは100倍くらいに増えているはずです。
問題の本質は、社会福祉士の不足そのものではなく、社会福祉士の重要性あるいは必要性を現代人が認識できていないこと、あるいは、社会福祉士を有効活用する制度になっていないことです。福祉制度を作ったら、困っている人が自動的に救われるわけではありません。福祉制度を運営させていくためには、多くの場合、困っている人に対する人的援助が必要になります。また、人的援助により福祉制度がより好ましく運営されていくことに、多くの現代人が気づくべきです。
このブログで何度も出てくる「家庭支援相談員」も社会福祉士の仕事になります。次の記事で出てくる児童相談所の職員も社会福祉士です。さらに、「高齢者以上に現役の社会的弱者にも個別事情に応じた人的援助を与えるべきである」にも書いたように、無職の人に就職を支援する社会福祉士、出所後の受刑者の社会復帰を支援する社会福祉士、不登校やイジメや非行に対応する社会福祉士の予算は、桁違いに足りません。