未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

日本人は森林の重要性を認識すべきである

「林業がつくる日本の森林」(藤森隆郎著、築地書館)は、日本人の森林の関心不足、知識不足を繰り返し嘆いています。1970年代までは世界のどの国も森林管理の理念は木材生産の保続管理でした。つまり林業主体で森林管理を考えていましたが、1992年リオデジ…

持続可能社会のために日本の森林を利用すべきである

地方(田舎)への税金投入を批判した一連の記事を書いたので、まだ十分な知識を持っていませんが、地方で必ず税金投入すべき森林対策についての記事を書いておきます。主な参考文献は「林業がつくる日本の森林」(藤森隆郎著、築地書館)です。 日本では室町…

理屈だけで結論は得られない

1973年オイルショック以来のトイレットペーパー不足が2020年2月~3月の日本で発生しました。もともと買う予定のなかった人が買えなくなったら困るという理由で買いだめに走りました。買いだめしたバカは買い占めした奴を批判して、自分が情報に流されるバカ…

「相続税の拡大」と「年金課税の累進化」は今すぐ実現できる有効な財政健全化政策である

「子育て支援と経済成長」(柴田悠著、朝日新聞出版)は読む価値のほとんどない本でした。客観的な部分は分かりきった内容で、主観的な部分は私にとって首をかしげたくなるような見解でした。しかし、おまけのように最後の章にある「財源をどうするか」だけ…

人口減少の深刻さ

現状の少子高齢化が続けば、日本の経済は縮小していき、経済縮小の度合いは地方ほど顕著になります。最大の理由は、人口減少と少子高齢化です。 一部の地方で事業が成功して、豊かになることはあるでしょうが、日本中の地方が全て豊かになることはありえませ…

「地方創生大全」でも地方創生はできません

明治維新と戦後GHQ改革を越える革命でも起こらない限り、日本の人口減少は止まりません。統計を調べて、簡単な計算をしてみれば分かりますが、日本がどれほど外国人受け入れ政策をとったとしても、人口減少を食い止めるほど大量に外国人を受け入れることはで…

地域活性の起爆剤が反対の意味で起爆してしまう理由

「地方創生大全」(木下斉著、東洋経済新報社)は素晴らしい本でした。地方創生に関わる全ての人に読ませたいです。特に、国や県や市町村から補助金をもらおうとする人にはぜひ読んでもらいたいです。もっと根本的に、補助金を設定したり廃止したりできる政…

社会の成功者たちをどう考えるべきか

「ナンバー1は常に批判されるべきだ。ナンバー1になれるほど幸運なのだから、それくらいでないと、割に合わない」 この考えを私は西洋人に英語で何度も言いましたが、全ての西洋人が同意してくれました。しかし、日本人に同じことを言うと、ほぼ全ての日本人…

恵まれている者は感謝するのでなく恵まれない者を救うべきである

明らかに金持ちの家庭に生まれて、私と比較すると不幸を全く経験せずに大人になってしまった人と私が口論して、ようやくその人に「自分が恵まれている」ことを認めさせた後に、言われた言葉です。 「恵まれていることは分かっていますよ。だから感謝していま…

日本人の国際感覚は第二次大戦時とどれくらい変わっているのか

前回の記事と全く同じ出だしになりますが、「インド独立の志士朝子」(笠井亮平著、白水社)を読んで、またも日本人として悲しくなってしまいました。 「世界中から非難されている第二次世界大戦時の日本で、外国人なのに日本の味方をして、命をかけて戦った…

日本の歴史学会はいつになったら客観性を身に着けられるのか

「大英帝国の親日派」(アントニー・ベスト著、中央公論新社)を読んで、またも日本人として悲しくなってきました。 上記の本は、第一次大戦と第二次大戦の戦間期の日英外交の中心人物たちの考えを紹介しています。当時の外務大臣を始めたとした日本の外交官…

病気の子どもは保育園に行かないべきか

病児保育なるものがあると知ったのは、私が病院で働くようになってからです。病児保育とは、病気になった子どもを保育所ではあずかれないので、保育所の代わりにあずかってくれる施設です。子どもが病気になったからといって、両親は仕事を簡単に休めない時…

米中首脳はホットラインと軍縮条約を結ぶべきである

「米中もし戦わば」(ピーターナヴァロ著、文藝春秋)は中国の軍事的脅威を理解するために有益な本でした。 アメリカが誇る空母軍を無力化する新兵器を中国が開発している、対衛星兵器により制空権ならぬ制宇宙権を中国が事実上持っている、5000㎞にも及ぶ地…

六者協議は無意味であった

「二つのコリア」第三版(ドン・オーバードーファー、ロバート・カーリン著、共同通信社)は朝鮮問題、特に北朝鮮問題を考える上で、必読書でしょう。ここまで本質を突いた本は、日本人の著作では存在しないように思います。いまだに六者協議を開催すべきで…

看護師資格をなくすべきである

私の母校は総合大学なのですが、医学部には最も入学難易度の高い学科と、最も入学難易度の低い学科がありました。言うまでもなく、医学科は他の全ての学部学科から群を抜いて偏差値が高く、看護学科は他の全ての学部学科から群を抜いて偏差値が低かったので…

ガラパゴスな日本の部活

「そろそろ、部活のこれからを話しませんか」(中澤篤史著、大月書店)は「部活はあって当然」との誤解を解いてくれる本です。 本では、その歴史、および法体系から、部活の本質は自主性にある、と結論づけています。部活は学校で必ず習得すべき技能を身に着…

効果的な利他主義宣言

(社会全体の役に立つためにはどうすればいいのだろうか) 私はそんな答えのない問題を何度も考えたことがあります。私は他人の偽善を批判ばかりしていますが、多くの偽善は、ないよりはマシです。まして、偽善を批判して、なにもしない奴よりは、偽善を行う…

フェアトレードの偽善性

先進国で売られている多くの製品は、発展途上国の人たちの労働によって作られています。先進国を豊かにしている物が、先進国では許されないほどの劣悪な労働条件で、先進国よりも桁違いに安い賃金で、先進国の生活を享受できない人たちによって、作られてい…

本当の善と偽善の差

「効果的な利他主義宣言」(ウィリアム・マッカスキル著、みすず書房)は極めて興味深い本でした。「知ってはいけない」(矢部宏治著、講談社現代新書)が日本中の全ての人に読ませたい本なら、「効果的な利他主義宣言」は世界中の全ての人に読ませたい本で…

平田オリザの提言

「下り坂をそろそろと下る」(平田オリザ著、講談社現代新書)は、平田オリザの著作である時点でほとんど期待していませんでしたが、その予想を見事に裏切って、興味深い本でした 「ヨーロッパのように、失業者割引を導入すべきだ。『失業しているのに劇場に…

なぜ日本はコンパクトシティの都市計画で50年間も失敗続きなのか

土地問題はいくつもの法が複雑に絡み合いますが、「老いる家崩れる街」(野澤千絵著、講談社現代新書)は都市計画の失敗について簡潔に説明してくれています。この本で何度も出てくる言葉が「焼き畑的都市計画」「住宅のバラ立ち」です。 市民の居住面積が大…

日本人である前に人間である

日本には閉鎖的な「〇〇村」があらゆる所に存在して、その周囲にいる人たちが、あるいは、それを報道する人たちまでが、いつの間にか「〇〇村」の一員になっていることがよくある、と私は考えています。 「福島原発事故現場職員の被害者意識」「池上彰を原子…

池上彰を原子力村の名誉村長に推薦します

「福島第一原発1号機冷却 失敗の本質」(NHKスペシャル『メルトダウン』取材班著、講談社現代新書)という本があります。この本のあとがきには「現場職員の一人ひとりは有能で意欲のある者たちだった」という言葉が出てきてしまいます。前回の記事で示し…

福島原発事故現場職員の被害者意識

メルトダウン中、福島第一原発の現場で働いていた職員たちが一番心配していたのはなんだったか知っているでしょうか。 福島の住民たちに及ぼす被害ではなく、東日本壊滅の危機でもなく、同じく現場で働く人たちの安全でした。つまり、事故の被害者ではなく、…

誤解だらけのIQ

・IQテストの平均点は常に100点である ・準備勉強をしてもIQテストの点数が上がったりはしない ・知能を客観的に測るテストはこの世に存在しない 以上はすべて間違いです。なお、3番目は「誰もが納得できる知能テストはこの世に存在しない」なら、当然、正し…

キリスト教の謎

みなが不安を持って暮らす世界を救うために、麻原彰晃は現れました。麻原は仏教を基盤とした新しい教えを広め、わずか数年の間に、信徒を爆発的に増やしていきました。その教えを理解しようともしない時の国家権力は、麻原の教団を弾圧し、麻原を裁判にかけ…

聖霊とはなにか

カトリックとプロテスタントを含む西方教会、東方教会など世界中ほぼ全てのキリスト教は三位一体を信じるアタナシウス派の流れを汲んでいます。三位一体とは、神と聖霊とイエスを同一視することです。三位一体ではイエスの人間性でなく、神性に注目していま…

なぜキリスト教は世界最大の宗教になったのか

タイトルの疑問は私が20才前後でキリスト教の教養本を始めて読んだ頃から長年持っているものです。本の名前は忘れましたが、「イエス自身は新しい宗教を始めるつもりはなかった」と書かれていました。同様の見解は他のキリスト教の本で何回も見つけましたし…

密約は条約ではない

「知ってはいけない」(矢部宏治著、講談社現代新書)は現状の日米外交の根本的な欠陥を赤裸々に示してくれた素晴らしい本です。ただし、疑問点もあります。「密約でも、国際法である以上、必ず守らなければならない。それは世界の常識である」と断定してい…

ウルグアイラウンドとTPP交渉に見る日米外交の根本的な違い

「亡国の密約」(山田優著、石井勇人著、新潮社)を読んでいると、日本とアメリカでの外交の質的な違いが嫌でも分かります。70年前の日本の独裁者、マッカーサーの言葉を借りれば、アメリカが大人の交渉をしているのに対して、日本は「like a boy of twelve…