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石破政権はアメリカの陰謀で短命になるだろう

アメリカに潰された政治家たち」(孫崎亨著、河出文庫)という本があります。「戦後史の正体」(孫崎享著、創元社)の「日本の首相が反米ならアメリカに潰される」説をより詳しくしたものです。

牽強付会(こじつけ)と私も考えますが、本では、ほぼ全ての日本の首相の退陣時期がアメリカの陰謀だけで見事に説明されています。首相の地位は、選挙、党内支持、世論、産業や税制や福祉や教育などの国内政策、外交など多くの要因で決まります。外交にしても、アメリカ以外に、中国、韓国、北朝鮮、ロシア、東南アジア、ヨーロッパ、オーストラリアなど、多くの関係国があります。それら他の要因を全て無視して、アメリカとの関係だけで首相の地位が説明できてしまう事実に、それなりに牽強付会だとしても、私は驚いてしまいます。

歴代首相のうち、表紙にもある岸信介田中角栄小沢一郎(小沢の場合は首相就任阻止)に関しては、十分な証拠提示から、アメリカの陰謀で潰されたのだろうと私も考えます。

この孫崎説が正しいなら、日米地位協定の改定を外交政策の目玉に据えている石破政権は、短命に終わることになります。もっともアメリカの陰謀と分からないように、アメリカは工作するでしょう。

それはともかく日米地位協定など、右翼だろうが左翼だろうが、日本人なら全員反対以外ありえません。にもかかわらず、「日米地位協定の改定を主張するなど、石破茂はけしからん」と批判する記事が右翼の読売新聞にも、左翼の朝日新聞にも、既にいくつも出ているのは確かに不思議です。