未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

2021-01-01から1年間の記事一覧

わずかな新型コロナ患者数で日本の病床が逼迫した問題の正解

コロナ病床逼迫 本日の朝日新聞朝刊の記事です。 コロナ病床が逼迫した理由について、簡潔に示しています。さすが一流新聞だけあり、本質を突いています。「 今の日本で医療崩壊が起こっていると本気で信じている日本人が多くいます(10年後の日本人へ)」の…

日本の犯罪者は反省を強要される

「アメリカ人のみた日本の検察制度」(デイビッド・T・ジョンソン著、シュプリンガー・フェアラーク東京)によると、「犯罪者を反省させることが重要」と考える日本の検察官は92.7%なのに対して、アメリカの検察官はわずか8.8%です。また、「犯罪者と被害者…

日本の検察制度の長所

「アメリカ人のみた日本の検察制度」(デイビッド・T・ジョンソン著、シュプリンガー・フェアラーク東京)は、日本の刑事裁判制度の長所も書いています。 手放しで賞賛しているのは、日本の検察制度の一貫性です。アメリカでは、同じ州で起こった同種の犯罪…

日本の刑事裁判では弁護人も被告の敵になる

日本の刑事裁判では99%が検察側の勝利に終わります。負けがほぼ確定しているため、刑事裁判の弁護人は勝つために全力を尽くす気が削がれてしまいます。また、国選弁護人の給与は他の弁護士の仕事と比べて各段に安くなっているので、優秀な弁護士の多くが刑事…

日本では自白が作られる

「自白は証拠の王様ではありません」 これは私が中学の社会の先生から教えられた格言です。ウソで自白だってできますし、強迫されて自白する人も過去の歴史に山のように存在しています。情けない過去を白状しますが、私は子どもの頃、ある大人に間違って犯人…

日本では検察が犯罪を作り出せる

「犯罪は社会を映す鏡」という言葉があります。これからの犯罪についての記事では、犯罪本の批判を通じて、日本人の道徳について考察していきます。 この記事のタイトルの「日本では検察が犯罪を作り出せる」は「アメリカ人のみた日本の検察制度」(デイビッ…

日本が負けるに違いない太平洋戦争を始めた本質的理由、あるいは日本が第二次大戦で負けた本質的原因

ポツダム宣言受託で日本が無条件降伏した時、中国に105万の支那派遣軍(関東軍を除く中国派遣軍)がいました。一部の例外を除けば、日中戦争で日本は楽勝だったので、終戦時点でも、支那派遣軍のほとんどの兵士は「日本が勝っている」と信じて疑っていません…

コロナを制圧するためにも、全国民の位置情報をネット公開すべきである

私のように、新型コロナを2類感染症から5類感染症に変えて、インフルエンザ同等に対応するのが一番だと考えている日本人は、ごく少数でしょう。一方で、中国や台湾やシンガポールのように、徹底した隔離・規制によって、新型コロナをゼロにすべき、と考えて…

今の日本で医療崩壊が起こっていると本気で信じている日本人が多くいます(10年後の日本人へ)

日本で医療崩壊が起こるのは「欧米先進国と違って、日本の病床数の大多数を占める民間病院がコロナ患者を受け入れていないから」という説が今月号の文芸春秋に載って、多くの人がその説を引用しています。こんな議論が起こっていること自体、私には不思議と…

日本の農業は問題も答えも分かっているのに、その答えに進めない状態が30年以上続いています

これまでの記事で指摘した日本の農業問題は、このブログを読むような人なら、それほど目新しいものではない、と推測します。「日本は零細農家が多いため、生産性が低すぎる」「日本人の食料品消費のほとんどは加工食品や外食なのに、農家はその需要に応える…

日本と農業成熟先進国の農業保護政策の違い

海外でも農業保護に税金が使われていることは以前から私は知っていました。「2025年日本の農業ビジネス」(21世紀政策研究所著、講談社現代新書)の著者の一人は、それを知らない日本人が大半だと考えているようです。 PSE(Producer Support Estimate:生産…

日本のコメですら輸出品目にできる

「日本の農作物に輸出競争力などあるはずない。特にコメは世界一単価が高いので、全くない」と考えている日本人は多いのではないでしょうか。「2025年日本の農業ビジネス」(21世紀政策研究所著、講談社現代新書)を読むまで、私も似たようなことを考えてい…

日本の農家が国内の消費者さえ無視して生産している証拠

日本の農業生産者の大半は、相変わらず農協を通じて卸売市場への出荷を行っています。生産の時に考慮しているのは、卸売市場からスーパーなどの小売店を通じた家庭用の消費です。しかし、下のグラフにある通り、2010年の段階で、消費者の食料品購入の割合は…

日本の農業は日本のために世界で勝負すべきである

「2025年日本の農業ビジネス」(21世紀政策研究所著、講談社現代新書)は日本の農業問題を簡潔に指摘している本です。 「農業大国」といえば、広大な土地を持つ国で、大量生産している農業を思い浮かべる日本人は多いでしょう。本が指摘している通り、そのイ…

完全な中立などありえない

前回の記事の続きです。 このブログを読む人なら当然知っていることでしょうが、完全な中立などありません。完全な中立を定義することもできません。 だから「政治的には中立です」と断言する人は、私の価値判断からすると、見識が極めて浅いです。まるで「…

国際機関職員はただのバカが多い

以前の記事にも書いたとおり、国連はコネで就職や昇進が決まったりする不公平な組織です。国連、あるいは国際機関には唖然とするほど倫理観や見識の浅い奴がいて、そんな奴がカリスマのように称賛されていたりするので、失望してその世界から去る者もいます…