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コロナを制圧するためにも、全国民の位置情報をネット公開すべきである

私のように、新型コロナを2類感染症から5類感染症に変えて、インフルエンザ同等に対応するのが一番だと考えている日本人は、ごく少数でしょう。一方で、中国や台湾やシンガポールのように、徹底した隔離・規制によって、新型コロナをゼロにすべき、と考えている日本人も、ごく少数なのでしょう。「全く規制なし」も嫌で、「短期間の徹底した規制」も嫌で、「長期間の緩やかな規制」が日本人にとって、最も受け入れやすいのかもしれません。

本日の朝日新聞の「耕論」の「生存か自由か 選べぬ日本」の記事は、現状のコロナ対策の本質を突いた意見だったと思います。コロナ禍に対してアジア各国は生存を優先し、プライヴァシーも人権も抑圧して、欧米と比べると、コロナをうまく制圧しています。一方、欧米各国は自由を優先し、新型コロナの死者を続出させています。日本はそれらの中間をとっています。

なお、私は「無規制」を主張しているので、欧米各国よりも自由を優先しています。より正確には、コロナ禍で亡くなる人はほとんど高齢者なので、これまでの生活様式を規制するほどではない、と考えています。

それにしても、コロナで振り回される毎日が1年以上続いていると、私も含めて、多くの方がコロナ疲れをしていることでしょう。いまだに「コロナを減らすために、接触歴のない無症状の人にもPCR検査すべきだ」と言っている人がいると知って、「福島産の米が全例放射線モニタリング検査して、世界で最も厳しい基準を通っているのに、福島産米を捨てて、より危険な産地の米を食っている」人がいると知った時と、似たようなショックを受けています。なぜ科学的に正しい情報が広まらないのでしょうか。

本日の朝日新聞の「耕論」は日本の公的新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)の通知漏れ事件を踏まえての記事です。COCOAはただでさえ利用者が20%程度と少ないのに、見事に致命的な不具合を起こしてくれて、IT後進国ニッポンの面目躍如といったところでしょうか。

上の記事では「生存か自由か」と対立させていますが、アジア各国、特に中国や台湾でコロナを制圧できたのは、自由を制限しただけではありません。あまり注目されていませんが、携帯電話のGPS機能を使って感染者の移動範囲を徹底して特定したことも、自由の制限と同等か、それ以上にコロナ制圧に重要でした。記事によると、現在、中国ではスマホに「健康コード」というアプリをダウンロードしていないと、電車にも乗れないそうです。個人の位置情報の活用なしで、コロナを制圧できた国などありません。また、コロナ制圧に向けて、自由の制限を最小限にするためにも、IT機器の活用は不可欠です。

日本が世界最高のAI国家になる方法」に書いた通り、私は5年ほど前から、日本人全員の位置情報をネットで公開し、日本人全員の金銭情報をネットで公開すれば、日本が世界最高のIT先進国になるだけでなく、日本人全体の幸福にも繋がると確信しています。

コロナを制圧するためにも、国民全員に位置情報発信機をつければいいと考えます。そうすれば、新型コロナを最も効率的に制圧できます。

上記の通り、コロナ禍については「無規制」が一番だと私は考えています。しかし、それができず、長期間ダラダラと自由を制限し、皆が不満を持つくらいなら、短期間徹底的に感染者の自由を制限することが次善の策だと私は考えます。もちろん、位置情報の公開で、プライヴァシーは侵害されますが、それを上回るメリットがある、と私は確信しています。