未来社会の道しるべ

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新型コロナで亡くなった人の過半数は80才以上で、8割は70才以上である

こんな重要な情報をほとんどの日本人が知らないので、あえてタイトルにしました。

日本で新型コロナで亡くなった人の過半数は80代以上です(2020/12/14の国立社会保障・人口問題研究所統計)。70代以上まで含めると、8割を越えます。ちなみに、50才未満はわずか1%です。

ポストコロナは社会でなく医療体制を変えるべきである」での予想のうち、「第二波がきても死者数2000人は越えない」の予想は一応当たりましたが、第三波が来て死者数2000人を軽く越えたので、予想が当たったとも言えなくなってきました。このままいけば、この冬のうちに新型コロナ累計死者数が1万人を越えるかもしれません。

しかし、「ポストコロナは社会でなく医療体制を変えるべきである」の考えは変わりません。一つの大きな根拠はその記事に書いたとおり、「新型コロナよりも肺炎の死者数の方が多いのに、肺炎感染予防のための自粛なんて全くしていなかった」からです。もう一つの大きな根拠は、上記のとおり、ほとんどの死亡者が高齢者であるからです。極論すれば、たとえ日本の新型コロナ感染症死者数が肺炎より遥かに多い年間42万人だったとしても、ほとんどの死亡者が高齢者であるなら、自粛はすべきでない、と私は考えます。特に医療機関が「自粛」までする必要はないでしょう。

新型コロナ感染症を怖がれば怖がるほど、新型コロナ感染症の治療が難しくなってしまいます。現在、新型コロナ感染症で入院すべきとなっても、入院できる病院は限られています。既に他の病気で入院している患者ほど、新型コロナ感染症で亡くなる確率が高い人たちはいないので、ほとんどの病院は新型コロナ感染症患者を受け入れたがりません。厳重に隔離した病棟を持っている病院でしか新型コロナ感染症患者を受け入れないようにしています。また、新型コロナ感染症クラスターが発生したら、新規の外来や入院患者の受け入れはできなくなる上、風評被害が発生して長期の悪影響を受けるので、ほとんどの病院やクリニックは新型コロナ感染症の可能性のある熱発患者ですら、外来診察を嫌がります。

周知のとおり、医療機関に限らず、現在、熱発患者は日本中の全ての学校、全ての会社、全てのお店で、忌避されています。「普通の風邪ですら、安心してかかれなくなった」とぼやく人は、私の周りにたくさんいます。

このブログで何度も主張していることですが、どう考えても、新型コロナ対策はデメリットがメリットを上回っています。

現在、医療従事者の多くは新型コロナの感染を防ぐように知恵を絞っていますが、私の知る限り、私を含む全ての医療従事者は「現状の日本で、感染は防ぎようがない」という結論にたどり着いています。

だとすれば、新型コロナも、これまでの市中肺炎と同じような対応でいいのではないでしょうか。新型コロナ感染症患者を特別に隔離するのはやめて、普通のクリニックの普通の外来で診察して、必要があれば、普通の病院の普通の病室に入院させましょう。熱発者というだけで会社や学校から追い出すのはやめましょう。どうせ正確な感染者数は分からないので、熱発者にやたらと新型コロナのPCR検査させるのもやめましょう。お店に入るたびに体温を測ることも、やめましょう。医療従事者には標準予防措置策(スタンダードプリコーション)を心がけてもらうだけにしましょう。「無症状や軽症でも新型コロナになっている可能性を考えて感染予防策を徹底してください」なんて警告を発するのもやめましょう。

国内旅行の制限は完全にやめましょう。海外旅行でさえ、相手国から拒否されていない限り、日本からの渡航は完全に解禁しましょう。日本への入国だけは、さすがに自由にできませんが、日本以上に感染が抑えられている国、たとえば中国や台湾や韓国などからは入国自由にしましょう。こういった国からの入国者は体温検査すら、不要とします。それ以外の国からの入国者には、体温検査はします。体温が正常で、自覚症状なければ、PCR検査なしで、後は原則、自由に旅行できる、とします。体温検査でひっかかったり、自覚症状があったりすれば、できるだけ早く空港内でPCR検査を実施して、陽性だったら14日間隔離して、場合によっては入院させますが、陰性と判明したら、自由行動とします。現在は、コロナ感染国から日本へ入る場合、日本人であっても、全例PCR検査したあげく、陰性であっても問答無用で14日間隔離しています。そんなバカな政策は今すぐ止めましょう。以上のような開国政策を実行すれば、go toキャンペーンで税金をばらまかなくても、旅行に飢えた世界中の金持ちたちが日本に殺到してくれるでしょう。

もちろん、こうなれば、院内感染は蔓延します。ただの転倒骨折だったのに、入院したせいで新型コロナに感染して亡くなった、なんて人は出てきます。しかし、それは大抵、70才以上の高齢者です。もし毎年42万人が亡くなったとしても(42万の日本人が新型コロナで亡くなる可能性は事実上ゼロだった、と42万人という数値をあげた学者ですら既に言っているようですが、あえてこの数値を使います)、もし上記のように50才未満の死亡者の割合が1%なら4200人です。かりに倍の2%になったとしても8400人です。日本の年間自殺者数は、近年少なくなっていますが、それでも50才未満で8400人以上います。50才未満の自殺者数が毎年1万人いても、多くの日本人はなにもしていなかったのに、新型コロナの死者が数千人程度、50才未満に限れば数十人に過ぎないのに、ここまで日本社会全体を委縮させる理由は、どこにあるのでしょうか。

なお、新型コロナ蔓延で人工呼吸器が足りなくなる問題については、既に「命の選別は間違っているのか」以下の記事に書いています。

新型コロナウイルスで亡くなった日本の小児はゼロである」の記事に続きます。