未来社会の道しるべ

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「あらゆる思想の正誤は絶対的に決められない」とは絶対的に決められない

あらゆる思想は、正しいか間違っているかを絶対的に決めることはできません。正しいか間違っているかは人間の価値観で判定されるものであり、価値観である以上、自然科学のような絶対的な答えは存在しません。誰もが知っている当たり前のことです。私の社会観でも最も大きい柱になっています。

一方で、全ての思想に優劣の順序を決められないとも限らない、と思っています。例えば、あらゆる倫理観は絶対的に間違っていると言えないしょうが、社会的に好ましくない倫理観は存在しますし、他の倫理観と比較した場合に劣る倫理観も存在すると思っています。人間社会は完全に無秩序な集団ではありません。人間が集団としての習性を見出せる以上、人類普遍の社会を安定させるためのルールは存在し、それを見つけ出し、作り出すことはできると思っています。

その観点からいえば、日本人の倫理観は西洋人の倫理観と比べて劣ると私は見なしています。「エリート階級で比べると、日本人の倫理観は西洋人の倫理観より劣っているかもしれない。だが、平均的な日本人の倫理観は、西洋人の倫理観と比べると、優秀なはずだ」と思っている日本人は多いかもしれませんが、それは誤解と断定します。

「学力」や「性格」については、「上位は日本が西洋に負けても、平均では日本が西洋に勝っている」分野ですが、内面(倫理観含む)においては、上位集団はもちろん、全体の平均でも日本は西洋に負けます。アメリカと東欧と南欧を除けば、多くの西洋人の倫理観は日本人の倫理観より優秀です。

これについて、次の記事でも触れます。