投票価値試験が実現すれば、候補者は名前連呼などの無意味な選挙活動はしなくなるでしょう。候補者は教養のある有権者に投票してもらうため、真に有意義な政策を訴えるようになるはずです。
また、投票価値試験は有権者の政治への知識と関心を高める効果があるでしょう。これまでは適当に選んだ一票も、熟慮の末に選んだ一票も同じ価値であるという不条理があったため、とにかく多くの人を巻き込むことが選挙活動になっていました。しかし、公平な見解を持っているか、選挙の争点を知っているか、各候補者の意見を理解しているか、などを投票価値試験で問うていけば、単に多数の人を巻き込むだけでなく、支持者に多くの知識や広い見解をつけてもらうことも選挙活動に入ってくるからです。
同時に、投票価値は自己の価値とも考えられます。自己の価値を高めるため、多くの有権者が政治について真摯に学んでいく効果が、少なくとも現状の選挙方式より格段にあるはずです。