未来社会の道しるべ

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ネット教育を一般化すべきである

日本の最難関学力試験である司法試験の合格者のほとんどは、現在、ネット講座で法律を学んでいることを知っているでしょうか。同様に、医師国家試験の合格者のほとんどは、ネット講座で学力を養っています。もちろん、ほぼ全ての合格者は大学で法律や医療を学んでいますが、司法試験や医師国家試験が要求する学力は、主にネット講座で習得しています。ネット講座は自分の好きな時間帯に視聴でき、何度も見返すことが可能で、0.8倍速~2倍速と観る速さを変更できるメリットがあるため、通常の対面授業よりも効率がいいからです。

ネットを使えば、地元の教えるのが下手な先生でなく、全国規模で教えるのが上手な先生から、世界中どこにいても、どんな時間でも、学年にかかわらず講義を受けることができます。先生にとっても、1回の講義で通常の対面式の百倍以上の生徒に教えられるので、労力を削減でき、教員の人件費が大幅に抑えられます。

これほどの長所があるネット講座を通常教育制度に組み込まない理由はありません。とはいえ、ネット講座が合わない生徒も確実にいるので、通常の対面授業も存続させて、そのための先生は雇うべきです。しかし、自発的に学習できるのなら、ネット講座が対面授業より遥かに効率的であると、上記の司法試験と医師国家試験の合格者の現状からも言えると推測します。これについては、教育学者が統計的に証明してほしいです。

もちろん、ネット講座には重大な欠点があります。一人で学習するため、社会性が身に着かないことはその最たるものでしょう。だから、ネット講座だけでの進級は不可で、体育祭、音楽祭、地域ボランティアなどの集団活動も必修とします。全学年、1週間あたり合計半日分はこれらの集団学習をするべきだと考えます。生徒によっては毎日こういった集団活動を行って、事実上、これまでと同じような集団学校生活を送ることも可能です。

ただし、現状の日本教育のように、全ての学力科目、実技科目、課外活動を集団で行うのは、少なくない生徒にとって好ましくない、と私は推測します。

 

捕捉

ネット講座を通常教育に取り入れるメリットは、公的なチェックが可能なことです。「藤澤孝志郎医師の殺人自供に疑問を感じない新人医師たち」に書いたように、医師としても人間としも失格の講師の発言を数千人の医学生が視聴しているのに、批判が殺到していないのは異常です。