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国スポ(国体)を東京に固定する提案

前回の記事の続きです。

オリンピックを東京に固定する提案は、国民スポーツ大会(旧称:国民体育大会)を東京に固定する提案を元にしている気がします。国スポ東京固定案は、20年ほど前から、私も何度も聞いています。

国スポを東京に固定すべき最大の理由は、オリンピックと同じで、開催費用の節約および競技施設の有効利用です。国スポは開催県が毎年違うので、毎年開催県に約200億円もの費用がかかっています。人口100万人未満の県が1億2千万のスポーツ大会の競技場を全て揃えるなど、バカげています。競技数も増え続けているのに、過疎に苦しむ県が、開催後、全ての国スポ競技場の有効利用などできるわけがありません。

もう一つの理由は、開催都道府県の勝利至上主義です。1964年の新潟国体以来、ほぼ毎年、開催県が男女ともに総合優勝しています。なぜなら、地元以外の有力選手を県職員や学校教員、教育委員会職員として開催県が積極採用するからです。国スポなど、テレビや新聞でもろくに取り上げないイベントなのに、こんなくだらない手法で税金が使われて、なんの価値もない総合優勝の獲得にどの開催県も50年以上もこだわっています。

おそらく、多くの人は国スポのこんな問題点に関心がないのではないでしょうか。その最大の理由は、マスコミが見て見ぬ振りをしているから、と推測します。私が上記の問題を知ったのも、出身県で国体が開催されてからです。田舎なのに国体優勝したと聞いて、「ありえない!」と私が感想をもらし、上記のインチキを教えられた、というお決まりのパターンです。インチキを知った全員が「国体は毎年東京ですればいい」の意見で一致しました。

オリンピックを東京に固定する提案は国際的に難しいかもしれませんが、国スポを東京に固定する提案は、日本のマスコミが本気になれば、すぐ実現するのではないでしょうか。