いずれ必ず導入されるAI医療では、「医者の消滅」「医者決定医療から自己決定医療へ」「無駄な医療の削減」が三大改革になるでしょう。「医者の消滅」「医者決定医療から自己決定医療へ」は前回までの記事に書いたので、ここでは「無駄な医療の削減」について書きます。
現在行われている医療の半分以上が、実は無駄であると気づいていない医療者はいるでしょうか。以前の記事にも書きましたが、「医者にかからなくても8割は治る、医者にかかったから1割は治る、医者にかかっても1割は治らない」と、昔から医者の中では言われています。現在のように、医療の専門知識が医者に限定されている世界では、本来医者にかかる必要のない9割の人まで、医者の意見を仰ぐことになってしまいます。AI医療が導入されて、医療知識が人類共通のものになれば、患者が医療に頼る頻度は格段に減り、医療の人的・物的資源は大幅に節約でき、結果、医療費は激減します。少なく見積もっても、AI医療によって現在の日本の外来患者と入院患者を半減させられるはずです。
AI医療の導入は、それまで医者がいかに過剰医療を行っていたかを白日の下に晒すでしょう。同時に、これまで専門知識で威張ってきた医者の化けの皮を剥がす効果もあるに違いありません。