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誠実な職場恋愛ならセクハラなど気にしなくていい

たとえ上司と部下の関係であっても、誠実な職場恋愛ならセクハラなど気にしなくて構いません。しかし、現実には、本人は誠実な職場恋愛のつもりであっても、セクハラとなった例はあるようです。ただし、私の価値観からいって、これはセクハラと訴えられても仕方ない、というケースばかりです。「仕事に疲れていそうなのでマッサージをしてあげた」「仕事にかこつけて毎日数十通のメールを送っていた」「飲み会で女性に馬乗りになった」「飲み会で男性器を模した料理を食べさせた」などです。

これまでの記事で「部長、その恋愛はセクハラです!」(牟田和恵著、集英社新書)を徹底して批判してきましたが、その本にはいいことも書いています。「セクハラは受け取る側の主観で決まると考えるのは誤解である」と解説していることです。なんでもかんでも女性が嫌だったらセクハラになるわけでは決してありません。「平均的な女性労働者の感じ方」を基準にして決めているのです。上記のような行為が平均的な女性労働者が嫌と感じないわけがありません。そんな行為をする男性はどんどんセクハラで訴えて、職場から消滅させてください。

繰り返します。一般的に真面目な未婚男性なら、たとえ上司と部下の関係であっても、セクハラを恐れて、職場恋愛を躊躇することはありません。もちろん、職場恋愛中の相手、あるいは別れた後の相手の人事評価を客観的にできなくなることはあるでしょう。過去の恋愛相手の人事評価を悪くするだけでなく、良くしても、セクハラになる可能性はありえます。ただし、人事評価が客観的かどうかを判定するのは難しいので、よほど悪質でない限り、セクハラと認定されることはないはずです。

また、セクハラと訴えられた時点で、風評被害が発生すると恐れるかもしれませんが、私の経験からいって、不倫ならともかく、未婚の男女の仲なら心配ありません。当事者でもないのに、恋愛の両者のどっちが正しいか間違っているかを判断するのは不適切と、理性のある社会人なら知っています。もし本当に誠実な恋愛だったなら、大した風評被害にはならないと私は推測します。

ところで、「セクハラはモテない男を罰するものではない 」で、過激な性的冗談でも女性が喜んでいればセクハラにならないが、軽い性的冗談でも女性が嫌がっていればセクハラになる、と私は書きましたが、これは誤解を生むかもしれません。他の男性たちからきわどい性的ジョークにいつも笑って許している女性が、同じ職場のさえない男に軽い性的ジョークを言われると、セクハラと訴えたとしたなら、(その女性の普段の性的ジョークへの態度を証明できれば)まず慰謝料請求は認められないでしょう。これも常識通りです。