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未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

投票価値試験

昨年、成熟した民主主義国家と思われた国で、進歩的な新聞から批判される選挙結果が出ています。その代表格がアメリカ大統領選でした。この結果が本当に批判されるべきかどうかは確定できないでしょうが、ここではそれについて議論しません。

朝日新聞は多数決の正当性について疑問を投げかける記事を何度か書いています(一例としてhttp://www.asahi.com/articles/DA3S12730212.html)。「多数決を疑う」(岩波新書、坂井豊貴著)では、多数決の正当性を理論的に検証しています。ボルダ法、スコアリング法、コンドルセ・ヤング法、繰り返し最下位消去法、チャレンジ型多数決法などの多数決法を紹介し、投票者たちの意見が同じでも、それぞれの多数決法によって結果が違ってくる場合があると実例を持って示しています。朝日新聞もこちらの書を何度か参照して、多数決が理論的にも最適ではない根拠として用いています。とはいえ、アメリカ大統領選やイギリスでのEU離脱国民投票のように、AかBの二択しかない場合は、上の全ての多数決法で、単純な多数決法と同じ結果になります。

私がここで提案したいのは、投票価値試験です。投票前に100点満点の試験を行い、その試験点数分の投票価値を各人が得ます。試験で90点の人の投票は90点の価値となり、試験で5点の人の投票は5点の価値となります。

この改革案を審議したら、試験内容をどうするかで大激論になるはずです。投票価値を決める政治的に公平な試験など作成できるわけがない、との反対も出てくるに違いありません。投票価値試験の実例を提案しながら、次からの記事でそれに対する反駁を述べます。