ネットフリックスの「プラットフォーム」を観ました。
いわゆる前衛作品ですが、映画史上最高の前衛作品ではないでしょうか。この作品の凄さをどう表現していいかすら、私には分かりません。
私より遥かに素晴らしい感想を書いている人が世界中にいるに違いないので、作品の質と感想文の質を落としたくないため、私ごときが感想文を書くのは止めておきます。
数年前、岡田斗司夫が「今のアニメの質の高さは本当にすごい。昔だったら、1年に1本の傑作のレベルが、現在だと平均レベルになっている」というようなことを言っていましたが、アニメに限らず、映像作品全般に言えるのではないでしょうか。
ここ半年ほどで出会った映像作品の私の感動の総量は、私のそれまでの47年間の人生で出会った映像作品の私の感動の総量と同じくらいか、それより上だと思います。
甲本ヒロトがなにかの映画の対談で言っていましたが、誰もが動画を簡単に作れるようになり、また公開できるようになりました。保守的な甲本は「昔は良かった」と言っていましたが、間違いなく今が比較にならないほど良いですよ。
世界中の文字情報と画像情報と音楽情報と映像情報を誰もが簡単に作成し、誰もが簡単に情報取得できるインターネットはやはり革命でした。特に、映像革命には度肝を抜かれました。私の想像を絶しています。
人類の知性、教養、芸術は、21世紀に入って爆発的に上昇するでしょう。あるいは、もう爆発しました。21世紀の知性、教養、芸術を楽しめる人は、20世紀までの知性、教養、芸術なんか全て一切触れず、知らず、でいいのかもしれません。それくらいの革命が21世紀のインターネットによって起こっているようにも思います。
ところで、ここ10年ほど、シンギュラリティとは、人工知能 (AI) が人間の知能を超える転換点を指す概念です。私がこのブログを始めた2017年の頃、人工知能が人間の知能を越えることは、私の生きている間に実現しないと考えていました。しかし、2022年にChatGPTショックを受けてからは、私が生きているうちに実現するかもしれないと思うようになってきています。いえ、未来の話ではなく、今現在の話で、もうほとんどの分野で、人工知能は人間の知能を追い越しているようにも思います。
それはともかく、もともとのシンギュラリティは技術的特異点という意味です。
インターネットが生んだ文字、画像、音楽、映像の情報革命も、シンギュラリティと呼ぶのにふさわしいはずです。