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離婚時に財産分与など普通しません

名古屋大学医学部の天使」に書いたように、私は名大医学部1年生の頃から、法科大学院生と医学部生のディスカッションセミナーを主催していました。そのセミナーの第3回以降は、名古屋の患者側弁護士の方たちにも参加してもらっていました。その時には「さすが弁護士だ。医者と比べたら、世の中を遥かによく知っている」と参加してくれた全ての弁護士に対して私は感心したものでした。

しかし、世の中には、悪徳医師がいるように、悪徳弁護士もいます。さらには、悪徳裁判官までいます。悪徳弁護士は例外でしょうし、悪徳裁判官なんて例外中の例外だと思うのですが、よりにもよって、私の関わる裁判でその2人(もしくは3人)に会うなんて、私も夢にも思っていませんでした。

余談ですが、悪徳検察官については「法曹界への2つの失望」で紹介しています。

まず、悪徳弁護士の紹介からです。私の元妻の弁護士です。ネットで調べてみたら、京大卒でした。偶然でしょうが、たまたまここ3日ほどで、私は京大法学部生1名と京大法学部卒1名と話す機会がありました。どちらの方も知性と倫理観が私より偏差値20は低く、会話がかみ合いませんでした。理系大学の京大だと、法学部生は質がかなり低いんでしょうか。私が今記憶している3名の京大法学部卒(1名は未卒ですが)が全員とも知性と倫理観に劣るので、そんな偏見を持ってしまいそうになります。

ともかく、元妻の弁護士を常識不足と専門知識不足で私が論破した話を紹介します。どちらも裁判前のメールのやりとりです。

元妻の弁護士はメールで私のことを、いきなり「あなた」と呼んできました。

ご存知の通り、妻が夫を呼ぶとき以外に、「あなた」と呼ぶと、かなり失礼になります。英語だと相手が上司だろうとお父さんだろうとyouしかないのですが、英語同様に「あなた」を多用してしまうと、日本でうまくコミュニケーションがとれません。日本語初級教材の最初の方に「日本語での『あなた』は失礼です。相手の名前を聞いて、その名前を呼ぶなどして、『あなた』はできるだけ使わないようにしましょう」と書かれています。

だから、私も「『あなた』は失礼ですよ。止めてもらえませんか。私は『貴氏』と呼んでいるではないですか」とメールで指摘しました。すると、弁護士は「裁判所では『あなた』が普通です」と反論してきて、呆れました。もちろん、私は次のように反論しました。

「『病院の常識は世間の非常識』とは、病院でよく言われる言葉で、私も真摯に受けて止めています。この言葉を謙虚に受け止める医療者と、この言葉を否定しようとする医療者のどちらが社会的に好ましいと貴氏は考えますか。『裁判所の常識は世間の非常識』という批判は、法曹界に従事する者なら、真摯に受け止めてほしいと私は考えます」

私が驚いたのは、こう指摘すると、元妻の弁護士は別の話を始めて、メールで二人称を一切使わなくなったのです。

元妻の弁護士は、元妻と「反省しない」という点で、すごく似ています。やはり、類は友を呼ぶ、というやつでしょうか。

同じ日のメールで私は「調停離婚」と「協議離婚」を混同したので、弁護士から「調停離婚が9割なんて明らかに間違いです」と指摘されました。当然ながら私は「申し訳ありません。仰る通りです。正しくは協議離婚が9割でした」と謝罪して、間違いを認めたこととは好対照です。

やはり同じ日のメールのやり取りで、「離婚で財産分与するのは少数派です。例外は結婚期間中に不動産を取得した場合くらいです」と私が指摘すると、「不動産がなくても財産分与することは現在では普通のことです」と明らかに間違った事実を弁護士が言ってきたのです。

だから、次のような統計をメールで送りました。

財産分与割合

繰り返しますが、日本の離婚は9割は、当事者の話し合いだけの協議離婚です。9%程度が調停離婚で、残り1%が裁判離婚です。常識で考えれば、財産分与が行われる割合は協議離婚<調停離婚<裁判離婚になるはずです。上の統計によると、調停離婚でさえ、財産分与が行われたのは4分の1程度です。そのほとんどは、不動産を持っていたからのはずです。不動産を持っていなければ、まず財産分与なんてしないんですよ。

結婚期間中に得た財産のうち、どこからどこまでがどっちの財産なのか決めるなんて、現実問題、難しいんですよ。常識的に考えて、夫婦共通の預金口座があれば半々にします。夫婦個別の口座だったら、増減にかかわらず、それぞれの持ち分にしますよ。それ以外の動産なんかは、適当に決めています。他に揉めそうなのは、強いて言えば車ですかね。私と元妻は、それぞれ1台ずつに分けました。

上の統計を示すと、元妻の弁護士は「仰る通り、離婚時に財産分与するのは例外のようでした。私も存じ上げなかったので、ご指摘いただき、ありがとうございます」と間違いを認めることもなく、例によって、別の話題を始めたのです。ここまで反省できない奴が弁護士になっていいんでしょうか。

元妻の弁護士の悪徳要求はこれでも止まりません。医者から専門知識不足を指摘された弁護士のくせに、いけしゃあしゃあと、私の結婚時の預金口座残高を調べるよう要求してきました。結婚時なんて6年も前なので、普通には預金残高を調べられなかったため、私はわざわざ銀行に特別な書式を作ってまで請求しました。そこで分かったことですが(正確には簡単に調べられた5年前の預金残高から予想はしていたことで、元妻の弁護士にもその予想を伝えていたのですが)、なんと現在の私の預金残高が結婚前より減っていたのです。そうしたら、悪徳弁護士も「あ、これは財産分与請求できんわ」と気づいたようで、以後、財産分与の話は一切しなくなりました。

こいつが心底悪徳だと思うのは、「私の預金口座残高を示したんですから、妻側の預金口座残高も示してください」と私が要求しても、一切無視したことです。裁判でも私は主張したのに、裁判官は私の主張を無視したまま、判決まで下しました(正確にはもう一つの裁判結果は6月24日に出ます)。やはり、弟が指摘する通り、私は弁護士を雇っていないので、裁判官になめられていたんですかね。

そういえば、私が激怒した婚姻費用裁判の判決を出した名古屋家裁のH裁判官は裁判中、私のことを「あなた」と呼んでいましたね。その時点で、H裁判官に道徳や常識は期待できない、と私も覚悟しておくべきだったかもしれません。