2024年12月3日の戒厳令以後の韓国政治の混乱について、日本の知識人による次のような批判をネットで見つけました。
「韓国は戒厳令ばかり出していた歴史がある」→それは軍政時代の話です。韓国が民政に移行して、もう37年もたっています。この批判はこじつけと断定していいでしょう。
「韓国は政党の離合集散が激しすぎて、全く安定していない。政治的に成熟していると言えない」→どの口が言っているんですか。やたらと首相が変わる日本も同じですよ。また、韓国の政党政治の混乱の欠点を埋め合わせるために、5年任期の大統領制があります。このおかげで、5年間は政治が安定しています。まあ、今回の尹錫悦大統領みたいなトラブルもありましたが。
他にも「韓国は法治国家ではない」とか「韓国では民主主義が機能していない」とか、相変わらず、日本による上から目線の批判が山のように出てきました。
率直に言って、読んでいて日本人として恥ずかしかったです。断言しますが、その批判をしていた日本人全員の知性と倫理観は、尹錫悦の知性と倫理観と比べると偏差値30か40は下回ります。間違いありません。
尹錫悦前大統領は凡人の理解の限界を越えるほど優秀な政治家です。尹錫悦を批判する人でも、尹錫悦の優秀さまでは否定できないほど優秀です。
客観的事実として、韓国最難関のソウル大学卒業で、司法試験は9度目で合格であるものの、検察として出世し、最高位である検察総長まで登りつめ、ついには大統領にまで選出されています。
「韓国戒厳令の衝撃」の情報だけで推測されるバカなわけがありません。その正反対で、尹錫悦は超がつくほど頭脳明晰です。尹錫悦ほど頭の良い人がいたら、もちろん日本人でいいので、ぜひ私に紹介してください。友だちにはなれなくても、せめて知り合いになりたいです。それが無理でも、一度だけでもお話させてもらいたいです。これは冗談ではなく、本気で私は書いています。
私にそう思わせるほど尹錫悦は知性と倫理観が桁違いに高いです。そんな事実は尹錫悦について少し調べれば分かることです。
たとえば、2019年6月に尹錫悦を検察総長(候補)に指名したのは文在寅、つまり尹錫悦の前任大統領です。文在寅は進歩系で、尹錫悦は保守系です。両者の所属政党は正反対で、不倶戴天のライバルです。それにもかかわらず、文在寅が尹錫悦を検察総長に指名したのは、尹錫悦の知性が極めて高く、また倫理観も極めて高いと、尹錫悦の敵であるはずの文在寅でさえ認めていたからです。
もっと書きます。尹錫悦の人生で、道徳的に間違った行為など、一つでもあったでしょうか。もちろん、人間のすることなので、完璧はありません。また、成功も見方によっては失敗にうつります。そういった点を全て考慮しても、尹錫悦が道徳的に間違ったことなど、私には一つもなかったように思います。少なくとも、ここ数日、尹錫悦について徹底的に調べた程度の私では、尹錫悦の道徳的な間違いは本当に一つも見つけられませんでした。
金建希? 妻については調べきれなかったので、よく分かりませんが、まだ全て疑惑でしょう? 百歩譲って、それが悪かったとしても、それは妻の問題じゃないですか。尹錫悦は別として考えてくださいよ。
なんでも批判したがる私が批判すべき点を見つけられない政治家など、私の記憶する限り、韓国の政治家だけでなく、世界中、あるいは世界史上の政治家の中で初めてです。
たとえば、尹錫悦は大統領候補時に若い男性の支持を集めるため、「女性家族部」廃止を提案して、多くのフェミニストから批判を浴びました(もちろん、「女性家族部」廃止を支持する女性もいました)。この提案も道徳的に正しい、と私は確信します。現在の日本のwikipediaで「女性家族部」から引用します。
中央日報は「女性家族部はここの公金を持っていって使いなさい部」「正義連をして、女性家族部長官をして、国会議員をする彼らだけの世の中」などのような世間の皮肉を聞くことになるのだと数々の不正を告発してきた。余明淑は「女性家族部の存在理由はそれこそ人権蹂躙と血税の無駄遣いのために存在するのではないかと思います」と指摘している。
尹錫悦は大統領になったので、公約通りに「女性家族部」を廃止したかったでしょうが、できませんでした。野党の「共に民主党」が政策そっちのけで政争に明け暮れて、弾劾決議案を無駄に連発して、尹政権を無力化したからです。
(確かに俺は戒厳令で国会の野党勢力を無力化しようとした。しかし、それより先に、行政の与党勢力を無力化したのは野党の方だろう。それに、俺はわずか6時間で戒厳令を撤回したけど、野党はいまだ弾劾決議案を撤回していない。それどころか、野党は逆ギレして、大統領の俺まで罷免しやがった! どっちが本当の悪かなんて、誰が考えても明らかだろう!)
もし私が尹錫悦なら、確実にそう考えています。
いえ、もっと書きます。尹錫悦の主張が明らかに正しいです。それを理解できない野党や韓国人や日本人が道徳的に間違っているんです。
では、尹錫悦の自爆に終わった戒厳令を、私はどう解釈するのでしょうか。
もちろん、戒厳令は正しかったと私は考えています。
(民政後37年も経過した韓国だぞ。野党が邪魔なら、選挙で野党に勝つべきだ。検察出身者なのに、法の支配を無視して戒厳令なんて禁じ手を出している。ありえない)
そういう反論もあるでしょう。では、その反論に対する私からの反駁です。
今の韓国で、選挙で勝つなんて無理です。どんなに素晴らしい政治家がどんなに素晴らしい政策を訴えたって、凡人の有権者たちはその素晴らしさを理解できません。保守系だろうが、革新系だろうが、本来実行するべき政策を全部実行するのは無理です。どうしても一定数の韓国人、一定数の韓国の政治家は、反対するからです。そうなると、ひどい場合、尹錫悦政権のように、なんの改革も実行できなくなります。
そもそも、尹錫悦政権なんて、一体、なんのために存在していたんですか。国会では野党が反対して、与党の中でも尹錫悦の反対派が主流になって、尹錫悦政権はほぼ全ての政策を実行できていませんでした。尹錫悦政権の存在意義なんて、まるでありませんでした。
それを打開するためには、戒厳令しかありませんよ。
(それは禁じ手だって? いえ、ちゃんと法律で認められていますよ。韓国では過去16回も発令されているじゃないですか。44年間はなかったですけどね。民政化してからは、初めてになりますけどね。でも、野党だって、あんなに弾劾決議案出しているじゃないですか。それこそ政治が停滞している根本原因ですよ。野党の横暴がよくて、与党の横暴がよくない理由はどこにあるんですか? それよりも、政策の中身を見てください。結局のところ、政治家はどんな政策を実現させるかで評価されるべきでしょう? 違いますか? それで、私の政策のどこに間違いがありますか。政争なんて、私はどうてもいいんです! 政争に巻き込まれるために大統領になったんじゃありません! 韓国人のため、韓国をよくする政治を実行するため、大統領になったんです。だから、政策の中身の議論をしてください。お願いですから!)
それが尹錫悦、あるいは尹政権を支える政治家や官僚たちの本音だったはずです。
繰り返しますが、尹錫悦ほど知性が高く、倫理観も高い政治家は、世界史上、存在しないかもしれないほど、他の政治家たちを圧倒しています。もちろん、尹錫悦に匹敵する政治家など、日本に一人もいません。過去にも現在にも。
尹錫悦の戒厳令が自爆に終わったのは事実ですが、それも兵士たちが尹錫悦の天才性に追いつけなかったから、とも言えるはずです。
もちろん、尹政権は事前に軍への根回しはすべきだったんですけどね。私ならしています。
でも、尹錫悦は本当にいい人すぎるんですよ。人を信じすぎるんですよ。法律通り、兵士たちは大統領の命令に従うものだ、と信じたんですよ。尹錫悦はバカがつくほど正直者ですから。
だって、法律にのっとって、大統領が戒厳令出しているんですよ。法律通りなら、兵士たちは国会議員たちを国会に入らせちゃいけないんです。なに、大統領の命令を無視しているんですか。法律違反しているのは、兵士たちですよ。だから、法律上、罰せられるのは兵士たちじゃないですか。なに、法律を無視して、正義も無視して、大統領を罰しているんですか? 法律面でも、正義面でも、逆ですよ。なんで、韓国人も、韓国以外の人も、それが分からないんですか。
唯一の救いは、韓国人、あるいは世界の人たちがようやく、尹錫悦の天才性に追いついてきていることです。つまり、「最初、戒厳令は尹錫悦のバカとワガママの極みだと思ったけど、本当は正反対じゃないの? あらゆる観点から考えも、尹錫悦が正しかったんじゃないの?」と気づいてきているようなのです。
その証拠が、6月3日に行われる韓国大統領選の世論調査です。
当初は、反尹錫悦の筆頭勢力である野党の李在明が大統領選で圧勝するとの見方が有力でした。保守系が金文洙、李俊錫と2つに分かれていたので、なおさらです。
しかし、あれほどの逆境でも尹錫悦擁護を訴える金文洙を支持する韓国人が、この開票直前の時期になって急上昇しているのです!
もし金文洙が大統領選で勝ったなら、日本の片隅で私が万歳三唱することは間違いありません。
現在、私に対する不当な処分を知っている方なら、言うまでもないでしょうが、私は尹錫悦に自身の不遇を投影しています。もちろん、私は韓国の前大統領とは比べものにならないほど小粒の経歴で、天才で崇高な政治家である尹錫悦に私を投影するなど、おこがましいにもほどがある、とは分かっているつもりです。
私に対する不当な処分については、事件がひと段落したら、こちらのブログに書いていくつもりです。