未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

なぜ石原慎太郎はカジノを実現できなかったのか

ある程度、世間を知っている人なら、タイトルの問は簡単に答えられます。パチンコ業界が大反対したからです。さらにいえば、そのパチンコ業界と癒着している警察が反対したからです。

日本でカジノを認めるべきかどうかの報道は大手マスコミもよくしますが、その時、パチンコのパの字も出てこないことに疑問を持つ人は少なくないでしょう。私も朝日新聞を毎日読んでいますが、カジノとギャンブル依存の問題を論じているくせに、既に多数存在するパチンコ依存症の問題はほとんど無視されているので、読んでいてバカらしくなってきます。もちろん、パチンコ業界に警察OBが多数天下りしていることなど触れられていません。カジノの最大の反対勢力がパチンコ業界であり、パチンコ業界の背後に警察がいることなど、大手マスコミなら十分把握していますが、どこの大手マスコミもその問題の本質を報道しません。パチンコ依存症を見て見ぬふりしているのに、どの口がカジノ依存症が深刻だと語っているのか、と思ってしまいます。

石原慎太郎は東京でカジノを実現させると何度も公約にかかげて、選挙で圧勝し、公約実現に向けて10年ほど動いていましたが、結局、実現しませんでした。あれほどの支持を集めた石原ですら実現できなかった詳しい理由は、私も分かりませんが、パチンコ業界、警察団体の反対があっただろうことは容易に想像できます。

私にとって特に謎なのは、ここからです。石原も上記の反対勢力は十分知っていたはずです。あれだけ歯に衣着せぬ暴言で知られる石原がなぜ「パチンコ業界と警察の反対で、カジノが実現しないんだよ。パチンコ業界と警察なんて癒着しているよ。マスコミはみんな知っているのに、なんで報道しないんだよ」と声を上げなかったのでしょうか。石原が公開の記者会見でブチまければ、さすがにマスコミも報道せざるを得なかったはずです。石原もパチンコ業界は敵にしても、警察は敵にしたくなかったのでしょうか。

もし真相を少しでも知っている人がいたら、下の欄に書いてください。