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韓国人は日本人より努力家で勤勉である

多くの韓国人と交際したことのある日本人なら、これは感じたことでしょう。「韓国が日本より豊かになる」に書いたように、私もカナダ留学時、韓国人の多くが簡単な微積分をすぐに解けるのに、日本人の多くは簡単な平方根の計算ができないので、落胆しました。

以下は、「韓国エンタメはなぜ世界で成功したのか」(菅野朋子著、文春新書)からの抜粋です。

2018年6月に韓国で「プロデュース48」が放送されました。日韓それぞれのアイドルや練習生96人が参加し、さまざまなパフォーマンスを繰り広げながら国民プロデューサー(視聴者)の投票により最終メンバー12人を決めるもので、選出されたメンバーは期間限定のアイドルとして活動する予定になっていました。日本側は中西智代梨、後藤朋咲、本田仁美(以上AKB48)、松井珠理奈SKE48)、宮脇咲良矢吹奈子(以上HKT48)など、既にデビューしているアイドルもいましたが、韓国人は全員名前も知られていないデビュー前の練習生です。

放送前からSNSでは「日本の学芸会のようなアイドルと過酷な練習をしている韓国人では実力が違いすぎる。競争にならない」と指摘する声がありました。

上記の著者も「なんという無謀なことをするのだろう」と思ったそうです。なぜなら韓国で始めてAKBの公演が放送された2010年、韓国人から「AKB48って芸能人ではなくアマチュアグループだよね?」と聞かれたり、「日本ではあんな子どものようなアイドルが人気なのか」と言われたり、「あれが日本の実力かと思われるのは心外。恥ずかしいから韓国で公演しないでほしい」と話していた在韓の日本人もいたからです。

ふたを開けてみると、懸念は現実になりました。歌や踊りなどでのパフォーマンスによるA~Fのランク分けでは、日本人メンバーのほとんどが低レベルクラスへ落ちます。ダンス担当のトレーナーは「日本の子たちは正直分からない」とその実力に論評不能と呆れたような表情をつくられます。スター性でAランクとなったHKTの宮脇も、韓国の参加者からは「正直、本当にAのレベルなのかなと思いました」とその評価をいぶかしがられる始末です。当の宮脇も「すごくショックで、韓国の人は日本でも通用するのに、日本人は日本を出た瞬間に通用しなくなる現実を突きつけられた気がして悔しいって思いました」と心情を吐露しています。ちなみにこのプロデュース48は後に得票数の捏造が発覚しているので、日本人アイドル最高位の宮脇ですらAランクではなかったのでしょう。ほぼ同時期に日本で行われていたAKB総選挙では1位を獲得したSKEの松井も、この番組では酷評に沈む結果となり、番組の途中で体調不良を名目に降板しています。

与えられた課題を「できない」と人目も憚らず泣き出し、練習にも自暴自棄な態度を見せる日本人メンバーもいて、ため息が漏れた、と上記の著者は書いています。

こんな実力のないガラパゴスアイドルたちを「推し」て、ちやほやしてきた日本人全員も酷評されるべきでしょう。少し論点は違いますが、こんなことからも「褒めるだけで上手くいくはずがなく、本当に反省させることは極めて難しい」と分かるはずです。とりわけ、アイドルや芸術関係などの世の中に不必要な職業に就いている人たちや目指す人たちは、一般の職業の数倍は厳しくされるべきです。韓国人がそれを乗り越えてきているのですから、遺伝的に近い日本人だって乗り越えられるはずです。