未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

殺人がいけない理由を答えられない日本人

100年後の人には信じられないでしょうが、「なぜ人を殺していけないのか」に明確に答えられない日本人が21世紀初頭に多くいました。「そんな当たり前の質問にも答えられないのなら、どうやって子どもに倫理観を身に着けさせられるのか」と思われるでしょう。…

土浦連続殺傷事件はどうすれば防げたのか

前回までの記事の続きです。「死刑のための殺人」(読売新聞水戸支局取材班著、新潮文庫)を元に書いています。 犯人の金川は高校3年の7月に弓道部を引退、9月頃に進学ではなく就職することを決めます。「唐突に、大学に行かない、と結論だけ言われた。理由…

土浦連続殺傷事件犯人家族は典型的な日本人

事件当時の金川一家です。 外務省勤務の父(59才) パート勤務の母(48才) 無職の真大(24才) 派遣会社員の上の妹(22才) 大学生の下の妹(20才) 無職の弟(17才) 上の妹は声優を目指して養成学校にも通っていました。真大の最初の殺人標的はこの22才の…

なぜ金川真大は土浦連続殺傷事件を起こしたのか

「死刑のための殺人」(読売新聞水戸支局取材班著、新潮文庫)は取材不足なので、タイトルの問に答えを出すのは容易ではありません。金川は事件当時24才なので教育に問題があったことは間違いなく、とりわけ、家庭教育に原因があるとの上記の本の指摘は正し…

三菱銀行人質事件はなぜ起こったのか

前回の記事の続きです。 強盗殺人犯の15才の梅川は岡山少年院に送られます。当時は今と異なり非行少年に対する処分が厳しく、少年院送りが当たり前に決められていました。ベビーブームのせいもあり、日本中の少年院は定員を越えており、岡山少年院も定員115…

三菱銀行人質事件の犯人はどうして現れたのか

1979年に起きた三菱銀行人質事件は、その残虐性において、日本の人質犯罪史上最悪でしょう。猟銃で脅しながら、人質銀行員に同僚の耳をナイフで削ぎ落させ、女子行員を裸にして並ばせ、肉の盾にしています。犯人の梅川は42時間もの長時間、一睡もせず銀行内…

わずかな新型コロナ患者数で日本の病床が逼迫した問題の正解

コロナ病床逼迫 本日の朝日新聞朝刊の記事です。 コロナ病床が逼迫した理由について、簡潔に示しています。さすが一流新聞だけあり、本質を突いています。「 今の日本で医療崩壊が起こっていると本気で信じている日本人が多くいます(10年後の日本人へ)」の…

日本の犯罪者は反省を強要される

「アメリカ人のみた日本の検察制度」(デイビッド・T・ジョンソン著、シュプリンガー・フェアラーク東京)によると、「犯罪者を反省させることが重要」と考える日本の検察官は92.7%なのに対して、アメリカの検察官はわずか8.8%です。また、「犯罪者と被害者…