未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

東京電力撤退事件

2011年3月14日から15日、福島第一原発の2号機が格納容器の圧力破壊という最低最悪の事態に陥る可能性がありました。東電社長の清水が官邸首脳部に福島第一原発からの現場職員撤退を進言して、菅直人首相以外の政治家たちはそれを容認しようか迷っていたこと…

福島原発事故に天才もいなければバカもいない

福島第一原発所長である吉田昌郎は事故後、あっという間に英雄視されてしまいました。まるで乃木希典が日露戦争後、あっという前に英雄視されたかのようです。 第二次大戦後、司馬遼太郎の「坂の上の雲」が部下たちに無謀な突撃を何度も強いた乃木の愚策を世…

福島原発事故と八甲田山遭難事故の相似

福島原発事故での吉田昌郎所長を「東日本壊滅から救った英雄」と考えている日本人は、まだどれくらいいるのでしょうか。 1902年の八甲田山遭難事件は第二次大戦中まで、210人中199名も死亡した青森歩兵第5連隊を英雄視することが常識でした。1971年の「八甲…

イケメン税とイジメ

橋下徹が政治家を引退宣言して始めた番組が2016年4月から2017年9月まで放送されていました。その番組中、イケメン税導入を主張して、こちらの記事によると、世界中で反響を呼んだ人物がいます。経済学者の森永卓郎です。ネットで調べると、森永は2012年頃か…

「薬品業界は不正の温床」という格言

海外の医学会に参加して、全てのパンフレットの裏表紙に「当学会は製薬企業から金銭支援を受けていません」と書いてあるのを見て、異様に感じる日本人医師たちが(残念ながら)います。ちなみに日本では、ほぼ全ての学会で製薬企業がスポンサーに入って、医…

門前薬局は日本から消えるべきである

「医薬分業は日本医療行政史上に残る大失敗」の記事で、国が医薬分業(病院から薬局を分離)を進めたのは、薬漬け医療を抑制するためと書きました。では、全医療費に占める薬剤費比率は減ったのでしょうか。残念ながら、この20年間ほど横ばいで、減っていま…

薬剤師が不要であると見抜けなかったツケ

薬学部にこんな授業があることを知っているでしょうか。医師の処方箋(患者に出した薬品名リスト)から、患者の病気を推測する授業です。それを聞いた医学部生は驚き、全員がこう言いました。 「なぜそんな無駄なクイズ授業があるの? 処方箋に病名書いてお…

医薬分業は日本医療行政史上に残る大失敗である

上のグラフが示しているように、20年前まで日本では病院で薬をもらうことが普通でした。病院で処方箋をもらった後、病院の外にある薬局に処方箋を提出して、薬をもらう手間がなかったのです。しかし、「医薬分業が海外では当たり前である」という主張がなぜ…

患者中心医療を実現するには患者も変わらなければいけない

「昔の医者は患者から賄賂もらっていたんですよね?」 私が年配の医者にこのような質問をすると、ほぼ決まって嫌な顔をされました。社会の腐敗を軽蔑してやまない人(私)に、それに関わった過去を白状したくないからでしょう。多くの医者はこう言い訳しまし…