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老人天国ニッポン

内閣府発表では、2016年で世帯主が65才以上である場合、平均貯蓄額は2499万円です。日本では、高齢者ほどお金持ちになる、と統計によって明らかにされています。ただし、常識で考えて、高齢者は医療・福祉以外に大したお金の遣い道はありません。そんな高齢者が全人口の4分の1も占めていて、今後さらにその割合は増加していくのですから、経済が停滞するのは必然です。

高齢者世代、特に戦後の団塊の世代が日本史上最も恵まれた人たちと呼ばれる根拠として、現状の年金制度は確実に指摘できます。日本の公的年金制度は、現役世代が高齢者を支えるシステムです。理論上、相対的に現役世代が多いときは現役世代の負担が少なく、高齢者が多いときは現役世代の負担が大きくなります。だから、団塊の世代は若い頃にわずかな金額しか払っていなかったのに、高齢者になった現在、上のように若者を遥かに凌ぐ貯蓄額があるのに、現役世代に重い負担を課しています。それだけ恵まれているのに、借金だけは着実に増やしてくれて、国債残高は1千兆円を越えています。

「オマエら、いい加減にしろ! 借金だけは全額返せ! 死んで逃げ切りなんて絶対に許すな!」と若者たちに言われるのは当然です。私の率直な感想をいえば、その声の大きさは不十分です。このような批判は、新聞でもテレビでも毎日のように言われるべきだと思います。

ただし、国債を高齢者に消化させれば、日本が老人天国から解放されるわけではありません。財政は一時的に健全化しますが、年功序列賃金制度が続く限り、高齢者ばかりが金持ちになるでしょうし、少子化が続く限り、日本の財政は再び悪化するに違いありません。

少子化問題の方が深刻だと私は考えていますが、これからの記事では、まず年功序列賃金制度について論じます。