未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

道徳

社会性習得教育

前回までの記事の続きです。 ろう学校の生徒たちに社会性を身に着けさせるため、脇中起余子は次のような寸劇を見せたり、マンガを読ませたりして、討論させるそうです。 1、1対1の会話と授業の違い 1対1の会話と授業の違い 2、音楽の時間 音楽の時間 3、…

聴覚障害教育の普遍性

前回までの記事の続きです。 聴覚障害者は日本語の「聞く」「話す」だけでなく、「読む」「書く」の習得も難しい、との統計的な事実があります。 「聴覚障害教育これまでとこれから」(脇中起余子著、北大路書房)には、聴覚障害児によくある日本語習得困難…

手話は言語である

「手話を生きる」(斉藤道雄著、みすず書房)は私の言語観をゆさぶる本でした。私の世界観を広げてくれた本なので、これから記事にさせてもらいます。 以前、私はボランティア活動でろうの方と接する機会がありました。正直に白状しますが、ろうの方たちと接…

理屈だけで結論は得られない

1973年オイルショック以来のトイレットペーパー不足が2020年2月~3月の日本で発生しました。もともと買う予定のなかった人が買えなくなったら困るという理由で買いだめに走りました。買いだめしたバカは買い占めした奴を批判して、自分が情報に流されるバカ…

社会の成功者たちをどう考えるべきか

「ナンバー1は常に批判されるべきだ。ナンバー1になれるほど幸運なのだから、それくらいでないと、割に合わない」 この考えを私は西洋人に英語で何度も言いましたが、全ての西洋人が同意してくれました。しかし、日本人に同じことを言うと、ほぼ全ての日本人…

恵まれている者は感謝するのでなく恵まれない者を救うべきである

明らかに金持ちの家庭に生まれて、私と比較すると不幸を全く経験せずに大人になってしまった人と私が口論して、ようやくその人に「自分が恵まれている」ことを認めさせた後に、言われた言葉です。 「恵まれていることは分かっていますよ。だから感謝していま…

効果的な利他主義宣言

(社会全体の役に立つためにはどうすればいいのだろうか) 私はそんな答えのない問題を何度も考えたことがあります。私は他人の偽善を批判ばかりしていますが、多くの偽善は、ないよりはマシです。まして、偽善を批判して、なにもしない奴よりは、偽善を行う…

フェアトレードの偽善性

先進国で売られている多くの製品は、発展途上国の人たちの労働によって作られています。先進国を豊かにしている物が、先進国では許されないほどの劣悪な労働条件で、先進国よりも桁違いに安い賃金で、先進国の生活を享受できない人たちによって、作られてい…

本当の善と偽善の差

「効果的な利他主義宣言」(ウィリアム・マッカスキル著、みすず書房)は極めて興味深い本でした。「知ってはいけない」(矢部宏治著、講談社現代新書)が日本中の全ての人に読ませたい本なら、「効果的な利他主義宣言」は世界中の全ての人に読ませたい本で…

日本人である前に人間である

日本には閉鎖的な「〇〇村」があらゆる所に存在して、その周囲にいる人たちが、あるいは、それを報道する人たちまでが、いつの間にか「〇〇村」の一員になっていることがよくある、と私は考えています。 「福島原発事故現場職員の被害者意識」「池上彰を原子…

密約は条約ではない

「知ってはいけない」(矢部宏治著、講談社現代新書)は現状の日米外交の根本的な欠陥を赤裸々に示してくれた素晴らしい本です。ただし、疑問点もあります。「密約でも、国際法である以上、必ず守らなければならない。それは世界の常識である」と断定してい…

日本は今も不平等条約を結んでいる

「知ってはいけない」(矢部宏治著、講談社現代新書)を先月読んで、茫然としてしまいました。著者は立花隆を尊敬しているようですが、その立花隆の全ての本をこの一冊で凌駕しているのではないでしょうか。日本の主権が米軍に蹂躙されていること、あるいは…

日本政治がオープンになるために

山口敬之という元TBSの総理番(総理大臣担当記者)いました。山口は安倍晋三のお気に入りの記者で、第一次と第二次の安倍政権時、他の会社の記者だけでなく安倍の公設秘書たちも人払いさせた後に、独自の情報を何度も安倍から伝えられています。しかも、その…

日本人は昔の中国を見ている

「日本人が知らない中国セレブ消費」(袁静著、日経プレミアシリーズ)を読んで、私の中国知識を広めるとともに、こんな中国の基本情報を紹介する本がいまだ日本で必要なことを残念に思いました。「中国人は冷めた料理を食べない」は、「中国の実態は誰も知…

いつの間に日本はこんな残念な国になったのか

前回の記事の続きです。 中国が日本を追い抜いたもう一つの点は、街中カメラの設置台数です。これにより誰がどこの場所にいるのか瞬時に把握できます。残念なのは、それを報道している日本の記事が次のような切り口になっていることです。 正確な統計はない…

日進月歩の中国と10年1日の日本

ここ最近の中国について情報収集していると、中国が日進月歩で変化しているのに、日本が10年1日のように停滞していることに意気消沈してしまいます。なにより残念なのは、ほぼ全ての日本人がそのことに危機感を全く持っておらず、未だに先進国気分で中国を見…

wetな人間関係からdryな人間関係へ

前回の記事と関連します。 「生きる職場」(武藤北斗著、イースト・プレス)の職場の人間関係の見識には共感します。 著者は職場の理想的な人間関係は「笑顔の溢れる状態ではない」と何度も強調しています。朝礼でハイタッチのような儀式を否定していますし…

日本史上最低の人物・辻政信

日本史上最低の人物という概念自体、多くの人は持っていないでしょう。私も辻政信を知るまでは、そうでした。しかし、辻政信を知ってからは、「コイツは正真正銘の日本の歴史上最低最悪の奴だ」と考えて、それが間違っていると思ったことは10年以上ありませ…

ルールの存在意義を日本人は考えるべきである

私「なぜいけないんですか?」 相手「そういうルールだからです」 私「でも、そのルールは〇〇のためですよね。この場合、〇〇ではないんですから、いいじゃないですか」 相手「……。ルールには従ってください」 前回の記事にも書きましたが、こんな経験は日…

愛する家族を亡くす人よりも大嫌いな家族を持つ人の方がかわいそうだ

「遺族がかわいそうだ」 私はこの考えをする者を憎みます。マスメディアで聞いただけで虫唾が走ります。二度と聞きたくありませんが、家族制度が異常に重視されるこの国では、人生であと何度聞かなければいけないのでしょうか。 私は亡くなってほしい家族な…

感動ポルノ

骨肉腫で右足を切断したカナダ人青年のテリー・フォックスの話です。骨肉腫はがんの一種で、現在なら広範切除と化学療法で5年生存率が70%以上になりましたが、当時は切除しても肺転移などで亡くなる確率の方が高かった病気です。 テリー・フォックスはがん研…

個人主義というより世界人間主義

「日本は集団の和を大切にするのに対して、西洋は個人主義である」ということはよく言われます。私も同様のことをブログに書いたように思います。この個人主義という言葉は自己中心のような語感があり、誤解を生みやすいと私は考えます。 教養のある西洋人と…

福島原発事故と八甲田山遭難事故の相似

福島原発事故での吉田昌郎所長を「東日本壊滅から救った英雄」と考えている日本人は、まだどれくらいいるのでしょうか。 1902年の八甲田山遭難事件は第二次大戦中まで、210人中199名も死亡した青森歩兵第5連隊を英雄視することが常識でした。1971年の「八甲…

家庭支援相談員

私の提案する新福祉国家で「一人の取りこぼしもない社会」実現のため特に提唱したいのは、家庭支援相談員の創設です。 家庭支援相談員は、日本中全ての家庭に訪問し、実態調査を行います。3世帯家族であっても、一人暮らしであっても、1年に1回以上訪問して…

相手の気持ちを最優先する日本と道徳を最優先する西洋

日本人のコミュニケーションで最優先されるのは、相手の気持ちを傷つけないことです。自分の意見を言うことは重要でありませんし、正しい意見を言う必要も全くありません。それでは意思疎通の本来の目的が達成されないかもしれませんが、相手を傷つけるくら…

親が子どもの名前をつける制度

先日、ある飲み会で自己紹介しました。自分の子どもが欲しいこと、子どもの教育本を100冊以上も読んでいることを熱弁しました。 「あれ? 結婚してましたっけ?」と聞かれて、「結婚どころか彼女もいません!」と言うと大ウケして、次に「子どもの名前はなに…

人は自分のためにしか生きられない

前回までマザー・テレサ、ナイチンゲール、ガンジーと3名の私の尊敬する人物を紹介させていただきました。この3人は自分を犠牲にしてでも他者のために生きていますが、なぜそんなことができたのでしょうか? その理由は誰にも特定できないでしょうが、3人と…

非暴力を成功に導いたガンジーの実像

20世紀に最も人類に貢献した人物といえば、ガンジーだと私は考えています。もっと言えば、人類史上で彼ほど偉大な人物はいない、とさえ考えています。 暴力に対して非暴力で対抗する理想主義を主張するだけでなく、その実践により、大英帝国が絶対に手放した…

マザー・テレサの日本人へのメッセージ

マザー・テレサというと、若い世代には歴史上の人物でしかないでしょう。生まれたのは1910年でオスマン帝国と聞くと、なおさらのはずです。 テレサはその地方では裕福な家で育ち、幸せに満ちた子ども時代を過ごしていたようです。敬虔なカトリック教徒であっ…

幸せな人を尊重し、不幸な人を虐げる国

どんな時代のどんな社会でも、幸せな人はより幸せになりやすく、不幸な人はより不幸になりやすいです。それを是正するため、自由や平等を尊重する民主主義国家が誕生したのでしょうが、完全ではありません。 幸せな人は幸せになりやすく、不幸な人は不幸にな…