未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

経済

介護職の多くを公務員化すべきである

公務員改革でぜひ提案したいのは、介護職の大規模な公務員化です。 あまり知られていないと思うのですが、大きな政府のスウェーデンでは職業女性の半数以上が公的部門で雇用されています(「仕事と家族」筒井淳也著、中公新書)。また、その公的部門で雇用さ…

公務員を中高年限定採用にする改革

新卒一括採用と年功序列が一般化した日本では、中高年がなんらかの理由で退職した場合、再就職先を探すことが極端に難しくなっています。これの救済策として公務員を若者一括採用から40才以上の中高年者採用に変更することを提案します。 事務職や教員などは…

公的な人的支援が私的なコミュニティの救済に勝る理由

私の提案している新福祉国家では、公的な人的支援を受ける義務が生じます。最低でも公的な報告の義務は出てきます。この公的な干渉を強く忌避する人は確実にいるでしょう。しかし、私的なコミュニティによる救済が不十分になった今、そしてこれからの時代、…

新福祉国家での雇用政策

私の提案する「一人の取りこぼしもない社会」の新しい日本でAさんがB会社を自主都合退職したと仮定します。 B会社はAさんの退職の意思表示を受け取った時点で、それが口頭であれ文書であれLINEメッセージであれ、失業対策局(仮称)に直ちに連絡する義務が生…

タックスヘイブンの不正をもっと報道すべきである

本日からパラダイス文書が日本のニュースで報道されています。「ポピュリスト支持者の本当の敵であるグローバリズムの弊害の解決方法」の記事でも同様のことを述べましたが、現代世界で最悪の不正はタックスヘイブンです。戦後から現在までの日本政治家腐敗…

高齢者以上に現役の社会的弱者にも個別事情に応じた人的援助を与えるべきである

前回の記事の続きです。 介護保険を申請して、ヘルパーに来てもらうべきなのに、被介護者から拒否されたりするケースは、医療職や福祉職なら、よく聞く話でしょう。 たとえば、掃除する能力はないが、部屋がどれだけ散らかっていても自分は気にならないので…

一人の取りこぼしもない社会

高度経済成長期の日本にはコミュニティが溢れていました。地域ごとのコミュニティ、学校ごとのコミュニティ、会社ごとのコミュニティ、趣味のコミュニティ、親同士のコミュニティがほぼ必ず存在して、自動的に助け合いが行われていました。自治会、PTAなどの…

金余り国家ニッポン

「これまでとは別次元のインフレ策」として日銀が資金供給量を急激に増加させましたが、たった2%のインフレすら起こせないままです。その理由の一つは、日本人の消費意欲の低さでしょう。消費意欲が高いはずの若者は薄給で長時間労働ですし、貯蓄も時間も十…

富の不公平を失くすために

前回の記事に書いたように、金銭取引のネット上の完全公開が実現したら、現存する富の不公平のほとんどは解消可能なはずです。常識的に考えて、どんなに仕事の質が違うとしても、同じ社会で同じ時間働いて100倍の収入の差が出るのはおかしいです。現在の日本…

資本主義の矛盾は金銭取引を完全公開しないと解決しない

19世紀の資本主義勃興期のヨーロッパでは、自由と平等の名目の下で、明らかな不公平が広がっていました。大多数の下層民が1日のほとんどを労働で過ごしている間、一部の上層民が全く働かずに贅沢三昧していました。 「これでは古代の奴隷社会と同じではない…

年功序列賃金制度を解体しないと日本の夜明けはない

社会経験が始めての新入社員は現場の仕事能力が、全社員で最も低くなります。この新入社員の時期に、自分より仕事能力の高い先輩への敬意と服従が要求され、確定します。先輩との上下関係は同じ会社で働いている間はもちろん、通常、退職しても終生変わりま…

ピーターの法則を回避するために

1、ある人材が昇進できるかどうかは、現在の仕事の遂行能力に基づいて判断される。 2、ある人材は昇進後の地位での仕事の遂行能力が高いとは限らない。 3、以上から、ある人材がその組織内で昇進できる限界地位に達した時、ある人材が昇進前までに経験し…

手書きの履歴書は法律で禁止すべきである

日本で履歴書は決められた書式に、わざわざ手書きしないといけません。法律で定められているわけではないのですが、そんな習慣が常態化しています。何件も就職活動した人なら知っているでしょうが、この履歴書手書き労力はバカになりません。ほぼ全ての日本…

退職金制度を廃止すべきである

うつ病の症状に貧困妄想があることを知っているでしょうか。本当は貧乏ではないのに、うつ病のせいで貧乏だと思い込んで、わずかな出費さえ控える症状が出ます。私も医療職に就いているので、貧困妄想の患者さんに何名も会ったことがありますが、全員高齢者…

日本式長時間労働は年功序列賃金制度により一般化した

このブログで何回か紹介している濱口桂一郎氏は「日本の雇用と中高年」 (ちくま新書)で、「日本の正社員が職種も時間も場所も無制限に働かされるようになったのはオイルショック後の低経済成長期でも雇用を維持するためだった」と述べています。海外では、開…

年功序列社会の根深さ

高齢者ほど貯蓄額が高い問題は、ここ最近の話ではありません。私の知る限り、バブル時代の1980年代には日本の重大な経済問題として取り上げられていました。この問題の根本原因には、日本の年功序列賃金制度があります。年次が上になるほど高賃金になります…

老人天国ニッポン

内閣府発表では、2016年で世帯主が65才以上である場合、平均貯蓄額は2499万円です。日本では、高齢者ほどお金持ちになる、と統計によって明らかにされています。ただし、常識で考えて、高齢者は医療・福祉以外に大したお金の遣い道はありません。そんな高齢…

どう財政を破綻させるべきか

「日本人の一人当たりの平均金融資産は約1千万円です。これは赤ちゃんも含めた全日本人の平均額です」 「え! それなら、4人家族の自分だと、4千万円の貯金がある計算なのか! 貯金どころか、家のローンがあと何年も残っているのに。いかに自分の家が貧乏か…

新卒一括採用の功罪

私はこちらのブログで何度もカナダの自由と平等を称賛してきました。しかし、人生の重要な分岐点である就職については、カナダは必ずしも自由でも平等でもありません。 カナダで就職を目指そうとする複数の日本人およびカナダ人から聞いた言葉ですが、カナダ…

いじめ問題の教訓をパワハラ撲滅に活かすべきである

「パワハラを漏らさず把握し、撲滅に専念する公的機関を新設すべきである」に述べた提案の実現は容易でないでしょう。その方法を実行するためには、新規の法律と予算が国会審議にて可決されなければなりません。多くの国民が上記の提案に賛同して、それを実…

パワハラ撲滅がもたらす経済効果

パワハラの撲滅に成功すれば、社会に高い寛容性が浸透して、これまで無職だった者も働けると期待されます。生活保護費支給の約3.8兆円も減額できるでしょう(厚生労働省 2015年 生活保護費負担金事業実績報告参照)。 特に若年無業者、いわゆるニートたちの…

パワハラを漏らさず把握し、撲滅に専念する公的機関を新設すべきである

前回の記事のような問題を生むパワハラ撲滅のため、まず、パワハラの完全把握に向けて、使用者から労働者へのパワハラ報告先の告知義務を提案します。既に雇用している人たちに最低でも毎年1回、新しく雇用する人たちには採用時に、パワハラがあれば相談窓口…

パワハラの現状と日本の生産性の低さ

日本の地方労働局に入る苦情のうち、最多の26.0%はいじめや嫌がらせ、いわゆるパワハラ報告です(厚生労働省労働基準局2014年個別労働紛争解決制度実施状況参照)。厚生労働省の2012年調査では、過去3年以内にパワハラを受けた社員は25.3%となっています(職…

保証人制度をなくした場合の金利上昇はいくらなのか

日本社会に非効率な制度は多くありますが、人の流動性を妨げる点で、保証人が異常に浸透した制度は筆頭に挙げられるでしょう。借金をするとき、引っ越しをするとき、入学するとき、入社するときなど、ありとあらゆるときに保証人が必要です。 日本人ほど真面…

日本が国債デフォルトする前に金銭取引を完全公開しておくべき理由

異次元緩和も国債消化には無力に終わりそうなので、日本政府が莫大な国債を本気で消化しようとしたら、1946年以来の預金封鎖をする可能性は十分あるでしょう。悪夢のように膨張した国債を消化させるためには、預金封鎖、新通貨切替、急激なインフレなどの極…

ポピュリスト支持者の本当の敵であるグローバリズムの弊害の解決方法

21世紀の現在、資本主義経済は地球規模で急速に浸透しており、世界中で貧困層が急激に富を得ています。発展途上国から安価な商品が入ってくることで、相対的に賃金の高い国の人たちは職を失っています。このため、多くの先進国で外国人排斥を唱えるポピュリ…

1980年代日本の長所

「国家の富は国民の道徳と教養によって決まる」との考えを持っているため、そう思ってしまう側面はあるでしょうが、世界で日本の存在感が最も大きかった1980年代(世界のGDPに対する日本のGDP比が最も高かった時代と一致しますが)、日本は相対的に他の先進…

好むと好まざると中国経済の影響を受ける日本

中国人が旅行中に高級品を買い漁る「爆買い」という言葉が2015年に流行語大賞をとりました。この「爆買い」のように、日本人が好むと好まざるにかかわらず、いまだ成長の止まらない中国から受ける影響力はしばらく増え続けます。 隣国に経済大国が誕生してい…