未来社会の道しるべ

新しい社会を切り開く視点の提供

教育

五蘊盛苦

五蘊盛苦という仏教用語を知る人は少ないでしょう。四苦八苦の一つで、「自分の容姿と自分の性格が自分の思い通りにならない苦しみ」という言葉です。「キレイになりたい」と思ってもなれない苦しみ、「明るくなりたい」と思ってもなれない苦しみはどんな人…

なぜ日本人は討論下手なのか

建設的な議論が成り立つには、お互いに社会観、人間観、倫理観、洞察力などがある程度の水準以上でなければならない、と私は考えています。ほとんどの日本人はその水準に達していないように私は思っています。日本人集団だと意見がほぼ一致している時だけ口…

「あらゆる思想の正誤は絶対的に決められない」とは絶対的に決められない

あらゆる思想は、正しいか間違っているかを絶対的に決めることはできません。正しいか間違っているかは人間の価値観で判定されるものであり、価値観である以上、自然科学のような絶対的な答えは存在しません。誰もが知っている当たり前のことです。私の社会…

パワハラ撲滅がもたらす経済効果

パワハラの撲滅に成功すれば、社会に高い寛容性が浸透して、これまで無職だった者も働けると期待されます。生活保護費支給の約3.8兆円も減額できるでしょう(厚生労働省 2015年 生活保護費負担金事業実績報告参照)。 特に若年無業者、いわゆるニートたちの…

学歴社会嫌いな私が学歴好きになった理由

私は二度大学を卒業していますが、一度目の大学受験では、二流大学に合格したのに、わざわざ偏差値の低い三流大学に進学しました。 「人を学歴で判断すべきではない。その人の真の知性、内面で判断するべきである」 そんな理念を元にした価値のある決断だと…

観念論でなく教育内容に注目すべきである

日本で「基礎学力教育」と「個性尊重教育」のどちらを重視すべきか、という意味のあまりない議論は耐えることがありません。一長一短であり、どちらも極端すぎるのはいけない、などの当たり前の結論にしか到達しないでしょう。そんな抽象的な観念論よりも、…

言葉は性格である

「英語で話すと、日本語で話すより、言い方が率直になる」 そんなことを感じる人は多くいます。私もその一人です。私はこの現象を「言語によって性格が変わる」と表現しています。 私は日本語を母語としてない300名以上の外国人と日本語で話しています。そこ…

変化のスピードが恐ろしく遅い時代

18世紀末に始まった産業革命は有史以来最高の急激な変化を世界中にもたらしています。いち早く産業革命を達成した一部の国家群は20世紀まで、良くも悪くも世界全体を動かしていました。ついに21世紀には先進国だけでなく、世界中のほぼ全ての国に産業革命の…

日本人の美徳は国際的にも美徳である

前回の記事の続きです。 謙虚さが西洋でも通用するように、英語に敬語はありませんが、相手に敬意を示す表現は世界中のどの言語にもあります。当然、教養の高いカナダ人も頻繁に丁寧な表現を使っていますし、品のないカナダ人はスラング(俗語)ばかり使いま…

「西洋で謙遜は通用しない」は嘘である

外国人「あなたの英語は素晴らしいですね!」 日本人「いえいえ、私の英語なんて完璧からは程遠いです」 これは日本人(と韓国人)がよくするコミュニケーション失敗例です。西洋では、褒められた場合にまず感謝の言葉を伝えるのが礼儀なのに、感謝するどこ…

文化大革命と西洋人への皮肉

「青年たちよ。今こそ、我々の理想を実現する時だ。地方の農村に行って、文革を盛大に実践せよ」 そのような指示が中国共産党指導部から出ると、若者たちは我先に、意気揚々と、なんの迷いもなく都会から田舎へ向かって行った。そこで若者たちは自分のたちの…

メラビアンの法則

「話し相手の印象は、55%は外見から、38%は話し方から、7%は話す内容からで決まる」 正確には違いますが、私はメラビアンの法則を上のように語っていました。「話し方」を「性格」、「話す内容」を「内面」とも呼んでいました。 メラビアンの法則は限定され…

日本人が陥りやすい間違った討論法

前回の記事の続きです。 失敗例1:「私はAだと思う」「いや、私はAでないと思う」「なにを言うかAだ」「絶対Aじゃない」「A以外ありえない」「Aこそ考えられない」…… これを繰り返していては、イタチごっこになってしまいます。「なぜAと思うか」あるいは「…

西洋式討論術

日本と西洋の教育で大きく違うところはいろいろありますが、ここでは討論に注目します。日本の学校では討論なんてほとんど行いませんが、西洋の学校では毎日討論しているみたいです。また、次の記事で取り上げるように、日本での討論は、政治家の討論を含め…

西洋人は政治や宗教の話が大好きである

「政治や宗教の話をしてはいけない」という忠告があります。カナダでは、日本以上にその言葉をよく聞いたように思います。実態は、カナダ人は政治や宗教の話が大好きでした。カナダ人に限らず、私の知り合いで教養のある西洋人は、政治や宗教の話ばかりして…

西洋における人権の尊重

カナダにいて最も驚いたことの一つに、自由や平等といった基本的人権が非常に尊重されていることがあります。「国家権力に対して個人の力は小さいので、憲法が個人に与えた力が基本的人権だ」という説を、日本の法学教養本で読んだ記憶があるのですが、私の…

「西洋人はyesとnoをはっきりさせる」はウソである

北米もヨーロッパも、日本と比べると多民族多文化国家であり、お互いに察することができないため、自分の意見をはっきり伝える必要があります。ただし、「あんたなんか嫌い」「あなたは間違っている」「なに言っているか分からない」なんて言えば、相手の感…

カナダ人の寛容性と生産性の相関関係

私がバンクーバーに住んでいた時、市長選挙では麻薬中毒者対策がいつも争点になると知りました。選挙戦では「どうやって麻薬中毒者を取り締まるか」と論ずる候補者はいなくて、どの候補者も「どうやって麻薬中毒者を救うか」と論じています。カナダ人にとっ…

国家の富は国民の道徳と教養によって決まる

私がカナダに長期留学していて、いつも疑問に感じていることがありました。 「カナダ人はこんなに怠け者なのに、なぜ日本人より一人当たりGDPが大きいのだろう?」 また、中国に住んでいた頃に、こんな疑問を感じていました。 「上海は東京並みに商品が豊富…

人間は無意識に自分の過去を肯定する

「徴兵制は国民に戦争への肯定感を与えるので反対だ」 私が友人のユダヤ人に言った言葉です。その意見に、徴兵制のあるイスラエル出身の彼が反対しました。 「徴兵制は国民を戦争嫌いにさせる要素もある。徴兵を楽しみにしている奴なんて、まずいなかった。…

私が日本の最も嫌いなところ

私の人間観の一番の柱は「人間は皆同じ」です。これは私が22才の頃に到達した概念で、それ以降、どんな国のどんな人に会っても、この概念が間違っていると思ったことはありません。 聖人も犯罪者も、大金持ちも浮浪者も、大学教授も知的障碍者も、人間は本来…