未来社会の道しるべ

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医療

日本の医者はお金に無頓着である

「診療報酬制度」の記事で、白内障手術の診療報酬を激減させたことに、良心的な眼科医は不平を言っていない、と書きました。その一番の理由は、白内障手術の診療報酬の激減前も後も、病院内での眼科医の給料は変わっていないからです。 そもそも、医者の給料…

診療報酬制度

日本の皆保険制度では、ほぼ全ての病院、ほぼ全てのクリニックが厚生労働省の定める診療報酬制度に従って収入を得ています。血液検査などの各種検査の費用、肺炎などでの各種入院費用、虫垂炎などの各手術の費用は、全国一律で決まっています。病院によって…

自由専門医制

オーストラリアの医学生が脳外科医志望だと自慢気に言いました。日本人医学生は総合診療医志望だと言うと、オーストラリアの医学生は驚いています。 「なぜ総合医志望なの? せめて内科医を目指したら?」 医者社会では、総合医<内科医<外科医というヒエラ…

老後に1千万以上の貯蓄の必要性はないし、あるべきでもない

「老後には〇千万円の資金が必要です」という嘘広告はよくあります。これが銀行広告なら預金の宣伝として、まだ許されるのでしょうが、一流新聞の記事でも平気で同じ主張が載っていたりします(日本経済新聞2016年7月20日朝刊など)。 そんな広告を見て、一…

3時間待ちの3分診療は問題なのか

日本の医療不満では、待ち時間の長さが上位に来ることがあります。その一方で診察時間は極めて短いです。いわゆる「3時間待ちの3分診療」と呼ばれる問題です。他の先進国の医療事情をある程度知っている私からすると、これは贅沢な不満だと思います。 診察待…

予防は治療に勝る

上記の表は「スウェーデンにおける医療福祉の舞台裏」(河本桂子著、新評論)からの抜粋で、著者が務めるスウェーデンのリハビリセンターでの活動件数です。日本人医療者にとって驚きなのは学校訪問と家庭訪問の数でしょう。10件の通院患者に対して、学校訪…

福祉先進国・北欧は幻想である

スウェーデンなどの北欧国家は福祉先進国との固定観念が日本にあります。日本以外でこの固定観点が強いかどうかまで知りませんが、普通の日本人が北欧の医療・福祉を体験して、感激することはまずないと思います。私も北欧の医療や福祉を褒めている日本人に…

アメリカの医療は先進国最悪である

国全体での医療費高騰の一番の原因を次の中から選べ。 1、国民所得の上昇 2、医療技術の進歩 3、高齢化 4、医療保険の普及 5、病気の蔓延 日本の医学部には準国家試験に等しいCBTという全国統一試験があります。現在それに合格しないと、5年生以降の病…

世界から注目される高齢化先進国・日本

「日本は世界最高の高齢化先進国ですから、日本がどうやってその問題に対処していくのか、私たちは注目しています」 大学時代に留学生たちから、こんな言葉をよく聞きました。日本の高齢化率が世界最高だということは、どんな発展途上国から来た人でも知って…

近代病院は医者ではなく看護師により創られた

ナイチンゲールは資本主義勃興期のイギリス家庭に生まれました。貧富の差が極限まで広がっていた時代の上流階級であり、名前のフローレンスはイタリアの都市「フィレンツェ」のことです。両親が2年間の新婚旅行中にフィレンツェでナイチンゲールを産んだこと…

医学的根拠で最も重要なのは確率的妥当性である

ノーベル賞受賞者の山中伸弥と将棋の羽生善治の対談動画あります。 www.youtube.com この動画の25分以降に、羽生が「AIは確率的にこちらが正しいと言っているだけで、その理由の説明がない。医療のような世界で、理由がよく分からないのでは、命を預けられな…